出版社内容情報
毛沢東、金日成、ホー・チ・ミン、アウンサン、シハヌーク、ジンナー、
ナザルバエフ、カリモフ、ニヤゾフ、李承晩、蒋介石、スカルノ――
独立や革命を達成したアジア諸国では、権威主義体制(独裁)が多く見られた。それらの国々では独立闘争や革命の時期に指導者であった人物を「建国の父」として讃え、その人物を支配の正統性シンボルに活用した。こうした「建国の父」像は、独立後の各国の体制によってどのように継承され、変容していったのだろうか。本書は、それらを共同で多面的に解いていったアジア近現代史、比較政治研究の書である。
【編者】根本 敬=上智大学名誉教授、粕谷祐子=慶應義塾大学法学部教授。
【執筆者】石塚二葉=独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所研究グループ長/泉谷陽子=フェリス女学院大学国際交流学部教授/礒崎敦仁=慶應義塾大学法学部教授/磯崎典世=学習院大学法学部教授/井上あえか=就実大学人文科学部教授/宇山智彦=北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター教授/新谷春乃=独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所研究員/葉 亭?=台湾國史館協修/横山豪志=筑紫女学園大学文学部アジア文化学科准教授。
内容説明
毛沢東、金日成、ホー・チ・ミン、アウンサン、シハヌーク、ジンナー、ナザルバエフ、カリモフ、ニヤゾフ、李承晩、蒋介石、スカルノ―独裁体制を維持するための正統性シンボルに活用されたこれらの「建国の父」像は、各国の体制よってどのように継承され、変容していったのか。
目次
序 権威主義体制における正統性問題と「建国の父」―比較分析試論
第1部 神格化される「建国の父」(中国 毛沢東のふたつの神話―「二万五千里長征」と「抗米援朝」;北朝鮮 金日成―「偉大な首領様」の神話化;ベトナム ホー・チ・ミン―偶像化が進む民族の慈父)
第2部 権威主義リーダーの交代と「建国の父」(ミャンマー アウンサン―三二歳で暗殺された指導者の歩みと、独立後の顕彰のゆらぎ;カンボジア シハヌーク―復活を繰り返した長命な「建国の父」;パキスタン ムハンマド・アリー・ジンナー―ムスリムの自由を求めた「建国の父」 ほか)
第3部 民主化と「建国の父」(韓国 李承晩―失墜した韓国の「建国の父」;台湾 蒋介石―中華民国在台湾の「建国の父」;インドネシア スカルノ―インドネシアが求めた政治的役割)
著者等紹介
根本敬[ネモトケイ]
1957年生まれ。上智大学名誉教授。専門はビルマ近現代史
粕谷祐子[カスヤユウコ]
1968年生まれ。慶應義塾大学法学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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