出版社内容情報
作家・松田青子さん推薦!
現代カナダ文学を代表する作家、
マーガレット・アトウッドの知られざるデビュー作、本邦初訳。
不穏な空気に包まれた28篇の詩集。
フェミニズム、環境問題等、アトウッドの全作品に共通するテーマがすでに現われている、注目作。
この恍惚とした回転が喜びだと
誤解していたのかもしれない
でも、そこになんの喜びもない──(表題作「サークル・ゲーム」より)
内容説明
アトウッドのデビュー作、本邦初訳。不穏な空気に包まれた28篇の詩集。フェミニズム、環境問題等、アトウッドの全作品に共通するテーマがすでに現われている、注目作。
目次
これはわたしの写真
洪水のあと、わたしたちは
メッセンジャー
夕暮の駅、出発まえの
チェス・プロブレムを解こうとして
わたしの峡谷で
カーペットに潜る
トランプ遊び
フックの男
都市設計者
路のうえの、愛
プロテウスのなれの果て
食事
サークル・ゲーム
カメラ
冬に眠る者
スプリング・イン・イグルー
女予言者
移住―カナダ太平洋鉄道で
内面への旅
木と石からなるもの
前―両生類
静かな生活に逆らって
島々
手紙、よせてかえす
ある場所―断片
探検家たち
入植者たち
著者等紹介
アトウッド,マーガレット[アトウッド,マーガレット] [Atwood,Margaret]
1939年カナダのオンタリオ州オタワ生まれ。トロント大学、ハーバード大学大学院などで英文学を学ぶ。1966年に『サークル・ゲーム』でデビューし、カナダ総督文学賞を受賞。『侍女の物語』(1985)でカナダ総督文学賞とアーサー・C・クラーク賞、『寝盗る女』(1994)でコモンウェルス作家賞、『昏き目の暗殺者』(2000)でイギリスのブッカー賞、優れたミステリ作品に与えられるダシール・ハメット賞を受賞。さらに2017年にはチェコのフランツ・カフカ賞が授与されるなど、カナダ国内だけではなく、ヨーロッパでも数多くの文学賞を受けている。また『侍女の物語』の続編であるThe Testamentsは2019年にアトウッドにとって2度目となるブッカー賞を受賞した。作品はこれまでに40ヶ国語以上で翻訳。小説や詩、評論のみならず、児童書やグラフィックノベルの原作など、幅広い分野の作品を発表し、世界中の読者を魅了し続けている。現在、国際環境NGOであるバードライフ・インターナショナルの希少鳥類協会の名誉会長を務める。国際ペンの副会長。トロント在住
出口菜摘[デグチナツミ]
1976年生まれ。京都府立大学文学部教授。専門は英米詩(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。