出版社内容情報
大国に囲まれたポーランドの近代国家形成を支えるナショナリズムの
錯綜する複雑な諸相を読み解き、
世界史と連動する固有性と普遍性を考察する傑作!
ウィーン体制という国際秩序の動揺と破綻、帝国主義の時代、
第一次世界大戦から第二次世界大戦にかけてナショナリズムが破滅的に
肥大成長を遂げる歴史過程を、
すなわち、ポーランド分割から現代に至る壮大な歴史過程を、
俯瞰し、ポーランド近代史の学説史の流れを批判的に取り入れながら
新たなるポーランド史のイメージを展開する。
内容説明
大国に囲まれたポーランド。近代国家形成を支えるナショナリズムが錯綜する複雑な諸相を読み解き、世界史と連動する固有性と普遍性を考察!ウィーン体制という国際秩序の動揺と破綻、帝国主義の時代、第一次世界大戦から第二次世界大戦にかけてナショナリズムが破滅的に肥大成長を遂げる歴史過程を、すなわちポーランド分割から現代に至る壮大な歴史過程を俯瞰し、ポーランド近代史の学説史の流れを批判的に取り入れながら新たなるポーランド史のイメージを展開する。
目次
ポーランド分割をめぐる歴史空間
ポーランド歴史思想史における悲観論と楽観論
アダム・イェジィ・チャルトリィスキ公のヨーロッパ構想
大亡命―対決の時代―アダム・チャルトリィスキ公vs.ニコライ一世
チャルトリィスキ派とカロル・ホフマンの歴史研究
亡命ポーランドの東方バルカン政策
ミハウ・チャイコフスキのウクライナ思想
“ロシア人はスラヴに非ず”―フランチシェク・ドゥヒンスキの人種理論
トルコ・アーリア主義―コンスタンティ・ボジェンツキの政治思想
ヨーロッパ共和主義運動の予言者―ルドヴィク・ミエロスワフスキ
ロシア:ジャコバン派の影の組織者―カスペル・ミハウ・トゥールスキの革命独裁論
有機的労働論―農民解放をめぐる論争から
「歴史は生活の師」―道化師たちの精神的指導者ヴァレリアン・カリンカ
世界史に連動するネイション形成
著者等紹介
早坂眞理[ハヤサカマコト]
東京工業大学名誉教授。1948年、札幌市出身。1983年、北海道大学大学院文学研究科博士後期課程修了。1974~79年、ワルシャワ大学歴史学部およびポーランド科学アカデミー歴史研究所留学。1992~93年、旧ソ連科学アカデミー・スラヴ学バルカン学研究所客員研究員。1994年、ポーランド科学アカデミー歴史研究所客員研究員。1983~96年、茨城大学教養部専任講師、助教授、教授歴任。1996~2015年、東京工業大学工学部教授、同大学院社会理工学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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