内容説明
ノーベル文学賞作家の描いた人生の深みと機微―理想と現実、事実と真実の相剋…シニカルで滑稽、描き込まれた実人生が特徴的なユダヤ系アメリカ人作家の、ノーベル文学賞受賞後の長・中篇小説と主要短篇小説を一覧し、その本質に迫る。
目次
ソール・ベローの人生展開―場所の移動と文学形成
鉛とシクラメン―『学生部長の十二月』における弱さの考察
自制できなかった男―「失言魔の彼」
言葉の捕囚を超えて―「失言魔の彼」
時の試練―「遠い親類」における物語行為の原動力
再生を希求する魂たちの神話―『こころの痛みで死ぬ人たち』
ベローと女性主人公―『盗み』の企て
ホロコースト以後の持続と変容―『ベラローザ・コネクション』
記憶、回想、語り―「覚えていてほしいこと」の物語意識
出生地再訪から振り返るベローの人生と文学形成―「セント・ローレンス川のほとりで」〔ほか〕
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