情動とモダニティ―英米文学/精神分析/批評理論

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  • サイズ B6判/ページ数 264p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784779123085
  • NDC分類 930.27
  • Cコード C0098

出版社内容情報

近現代の英米文学研究、殊にモダニズム文学研究に

インパクトを与えた「情動」を徹底解明!



19世紀的な「個人」が抱く「感情」を逸脱する「もの」、

あるいは個人的な主観性ではなく「間主観的」な集団性を

希求する政治的欲望=「情動」をめぐって

フロイト、フレドリック・ジェイムソン、ロラン・バルト、

ポール・ド・マン、ジェフリー・メールマン、

レイモンド・ウィリアムズ、ショシャナ・フェルマンらの

思想と並列させながら、

近現代の英米文学= D.H. ロレンス、ヴァージニア・ウルフ、

ロジャー・フライ、ジョウン・リヴィエール、

エドワード・オールビー、カズオ・イシグロ、

あるいは日本文学の三島由紀夫へおよぶテクストが

縦横無尽に読み解かれる、知的興奮に満ちた論考!



文学、理論、精神分析という差異を越境して

反復する「情動」のテクスト性を触知する初の試み。

序論:



情動という近代心理学=

文学の内/外部に宿る「もの」



? フロイトに抗う情動



第一章: D・H・ロレンス、否定性に宿るもの



第二章:ジョウン・リヴィエール、

母娘関係という過剰



? 革命と情動



第三章:レイモンド・ウィリアムズ、

情動と集合性



第四章:D・H・ロレンス、

単独者とマルクス主義



第五章:バルト、ド・マン、メールマン、

情動と間テクスト性



? 日常性に宿る情動



第六章:エドワード・オールビー、

冷戦と不気味なもの



第七章:三島由紀夫、天皇、冷戦、風景



第八章:カズオ・イシグロ、

「日本」を翻訳すること



終論:ジェイムソン、ウィリアムズ、フェルマン

情動と言語行為性







参考文献/索引



あとがき

遠藤 不比人[エンドウ フヒト]
えんどう・ふひと
成蹊大学文学部教授(イギリス文学・文化、文化理論)。
慶應義塾大学大学院博士課程単位取得退学。
博士(学術、一橋大学)。
著書に『死の欲動とモダニズム
??イギリス戦間期の文学と精神分析』
(慶應義塾大学出版会)、
『日本表象の地政学
??海洋・原爆・冷戦・ポップカルチャー』
(編著、彩流社)、
『文学研究のマニフェスト
??ポスト理論・歴史主義の英米文学批評入門』
(研究社、共著)他。
雑誌論文に “The Death Drive of Revolution/
Counter-Revolution,”
(a): the Journal of Culture and the Unconscious
(The California Psychoanalytic Circle) 8. 2
(2011-12); “Singular Universality
: D. H. Lawrence and Marxism,”

内容説明

近現代の英米文学研究、殊にモダニズム文学研究にインパクトを与えた「情動」を徹底解明!文学、理論、精神分析という差異を越境して反復する「情動」のテクスト性を触知する初の試み。

目次

情動という近代心理学=文学の内/外部に宿る「もの」(反心理学/文学としての情動;リアリズムの内部の外部たる情動;内部と外部、あるいは主体と対象の誕生;露出する「ただの名前」;情動という残滓的な「もの」;風景の情動=実存化、フライとウルフの美学理論)
1 フロイトに抗う情動(D.H.ロレンス、否定性に宿るもの;ジョウン・リヴィエール、母娘関係という過剰)
2 革命と情動(レイモンド・ウィリアムズ、情動と集合性;D.H.ロレンス、単独者とマルクス主義;バルト、ド・マン、メールマン、情動と間テクスト性)
3 日常性に宿る情動(エドワード・オールビー、冷戦と不気味なもの;三島由紀夫、天皇、冷戦、風景;カズオ・イシグロ、「日本」という過剰)
ジェイムソン、フェルマン、情動と言語行為

著者等紹介

遠藤不比人[エンドウフヒト]
成蹊大学文学部教授(イギリス文学・文化、文化理論)。慶應義塾大学大学院博士課程単位取得退学。博士(学術、一橋大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Nobody1

1
情動に関してまったく勘違いをしていた。情動とは反心理学である。2018/12/13

zk

0
テクストの顕在内容と形式・物質性のあいだの緊張(テクスト自体の脱構築性)に徹底してこだわるディコンストラクティヴな読解が異様に怜悧ですごい。書き方もとても明快で勉強になった2023/09/27

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