冬の王―ヘンリー七世と黎明のテューダー王朝

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  • サイズ A5判/ページ数 477p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784779122446
  • NDC分類 288.493
  • Cコード C0022

出版社内容情報

野望! 権謀術数! 愛と憎しみ、欲望と策謀が渦巻く激動の時代を制したイギリス・テューダー王朝創始者ヘンリー七世の謎めいた生涯!



イギリス薔薇戦争(1455-85)を制し、相争った白薔薇(ヨーク家)と赤薔薇(ランカスター家)を和解させて王座に登極、国内に安定をもたらしたテューダー朝創始者ヘンリー七世。



中世的国家からの脱却、イギリスという国家の基盤作りなど歴史的偉業をなしながら、シェイクスピア戯曲でも有名なリチャード三世とヘンリー八世(カリスマ的大悪党!?)の時代に挟まれ、これまで謎に包まれた人物とされてきた。



春に戴冠しイギリスを花開かせたヘンリー八世に先行し「冬の王」とされる彼のミステリアスな性格、スリリングな生涯を新事実もまじえて明らかに! 



イギリスで発表時に、各メディア(デイリー・テレグラフ、ガーディアン、サンデー・テレグラフ、サンデー・タイムズ、タイムズ文芸附録、ファイナンシャル・タイムズ、BB

Cヒストリー)が「今年の本(ブック・オブ・ザ・イヤー)」(2011 年)に選出した話題の書!

トマス・ペン[ペン トマス]
トマス・ペン
Thomas Penn
ペンギン・ブックス(UK)にエディトリアル・ディレクターとして勤務する傍ら、媒体への寄稿など執筆業も行う。ケンブリッジ大学にて Ph.D.(中世史) 。

陶山 昇平[スヤマ ショウヘイ]
すやま・しょうへい
1978 年生まれ。福岡県太宰府市出身。
東京大学法学部卒業。ロンドン大学(UCL)、オックスフォード大学修士課程(Msc)修了。現在、総務省課長補佐。訳書に『薔薇戦争新史』(彩流社)。

内容説明

イギリス薔薇戦争(1455‐85)を制し、相争った白薔薇(ヨーク家)と赤薔薇(ランカスター家)を和解させたヘンリー七世。国内にもたらされた安定の影で、人々を震撼させたその手法とは…。英国国教会を成立させたヘンリー八世や、イングランドの黄金時代を現出したエリザベス一世につながるテューダー朝の幕開けを、書簡や帳簿等の一次資料も渉猟し、鮮やかに描き出す。

目次

プロローグ―白薔薇の復讐遂げし赤薔薇
第1部 血と薔薇(粛清の果てに;スペインからの花嫁;飽くなき魔手;王妃の死)
第2部 流転する世界(不信の連鎖;法律顧問評議会;我らが第二の宝;破談;追い詰められたサフォーク伯;新天地)
第3部 貪婪の王国(押し黙る法の支配;騎士道の若き守護者;徴収システムの完成;死の技法;春の訪れ)

著者等紹介

ペン,トマス[ペン,トマス] [Penn,Thomas]
ペンギン・ブックス(UK)にエディトリアル・ディレクターとして勤務する傍ら、媒体への寄稿など執筆業も行う。ケンブリッジ大学にてPh.D.(中世史)

陶山昇平[スヤマショウヘイ]
1978年生まれ。福岡県太宰府市出身。東京大学法学部卒業。ロンドン大学(UCL)、オックスフォード大学修士課程(Msc)修了。現在、総務省課長補佐(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

109
内容の複雑さに引っ張られない読みやすさ。(嫌味でなく)高級官僚となる人は文章を仕上げる力があるのだと訳者の経歴を見て思う。ヘンリー7世は、若くして亡命、血筋的には正統ともいい難く、欧州の政治的事情によるフランスの手助けもあって時の運を味方につけ王になった。だから妻の血統が大切だったのだ。仏で何度も住処を移動せざるを得ず、誰かの庇護の下で生き抜いた経験が、彼の財への執着をうんだ。長男の結婚によりようやくチューダーの安泰かと思った矢先の跡継ぎの死。失望深かっただろう。成金の父に対し八世が浪費家である虚しさ。2022/03/06

帽子を編みます

48
冬の王、春の王、ヘンリー七世、八世を指す表現です。テューダー朝の創始者、ヘンリー七世。リチャード三世を打ち破り、結婚によりランカスター家とヨーク家の融和をはかり、長い薔薇戦争を終結させる。この本では、華々しいところの全くない王がいかにして権力を集中させ絶対王政の基盤を確立したかを詳細に説いています。暴力ではなく罰金で臣下、市民を統制するとは。この大著、訳業にも敬意を表します。2024/03/11

星落秋風五丈原

30
ヘンリアドと呼ばれるシェイクスピア史劇の掉尾を飾るのは、『リチャード三世』だ。やっと手に入れた王国を馬と交換しようと叫びながら死んでいく彼を倒したのは、チューダー朝を開いたリッチモンド伯ヘンリー、のちのヘンリー7世だ。エリザベス一世の祖父である。シェイクスピアが女王に配慮してリチャード三世を王位簒奪者・稀代の悪漢に描いたならば、彼を倒した男を史劇のヒーローに選ばなかったのはなぜか。イギリス版青髭と悪評の高い『ヘンリー八世』は史劇になっているのに。2019/04/20

湖都

15
イギリス王ヘンリー7世の後半生を叙述した歴史書。息子のヘンリー8世が超有名なのに対し、「薔薇戦争を終わらせた」ということくらいしか世界史の教科書にも載っていなかった彼。自ら夜な夜な帳簿をつけ、政治基盤を安定させるために身を削る地道な王だった。彼が欧州の権力争いに力を奮うことができたのは金持ちだったからで、その財源がミョウバン貿易だったのには驚き。また、薔薇戦争終結の本当の功労者である王妃・エリザベスの賢さに敬意を表する。それから、キャサリン・オブ・アラゴンの人生は離婚騒動前から相当悲惨だったんだな…。2019/12/08

Mana

9
小説かと思って読み始めたので、ノンフィクションでちょっと躓いた。若干文章が読みにくいかも。チューダー朝の開祖ヘンリー七世について。前後のリチャード三世とかヘンリー八世の方が有名で、間に挟まれたヘンリー七世は陰が薄いけど、この人はこの人で結構アクがある。とても充実した内容だったけど、その分全部理解するのは難しい。この本を読んで一番しっくりしたのは、ヘンリー七世の王位の正当性が、エドワード四世の娘王妃エリザベスあってのものだということ。前からあんな血縁関係でよく王位継承権があるものだと不思議だった。2017/01/09

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