内容説明
ガキ大将の統率のもと、懸命に遊ぶ子ら。危険もかえりみず、廃品を遊具に想像力を発揮して遊んだ時代があった。子ども本来の遊びを撮り続け、次第に消滅に向かう過程もとらえた子どもの成育にも問題を提起する。
目次
第1章 街にあふれた子どもの遊び(子どもの成育に欠かせない伝承遊び;異年齢との遊びは、社会性を知る第一歩;仲間とのかかわり合いで他人を知る;創造性豊かな子どもは未来をつくる;廃品で広げる無限な遊び ほか)
第2章 街から消えた子どもの遊び(遊びをやめて塾に行く;交通量が増え、裏通りの遊び場にも車が;空地は金網が張りめぐらされ、マンション建設や駐車場に;役者顔負けの演技をする拳銃ごっこはテレビの影響から;ゲーム遊びが出現して、これまでの子どもの遊びが消滅へ ほか)
著者等紹介
萩野矢慶記[ハギノヤケイキ]
1938年栃木県生まれ。専修大学商経学部卒業。サラリーマンを経て1980年写真家に転向。国内をはじめ58ヵ国を撮影取材し、子どもや海外紀行、花などをテーマに多くの作品を発表。公益社団法人日本写真家協会、公益社団法人日本写真協会、一般社団法人日本旅行作家協会各会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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けんとまん1007
42
小さい頃、外で遊んだ記憶が蘇ってくる。そうなんだよなあ~、遊んだ記憶は外が圧倒的。室内で・・というのが、浮かんでこない。なんだろう、モノクロだからこそ伝わってくるものがあるように思えるのは。田んぼで、ゴムボールを使って三角ベースをしたり、町内のお寺の境内でいろいろ遊んだり。その境内が、今は、狭く感じるのは・・は、よくあること。2024/03/01
たまきら
19
そんなに悲観しないでも下町の公園風景、まだまだこんなですよ!と著者さんに言いたくなりました…確かにゲームで鼻を突き合わせている子たちもいるけどね。原っぱは「立ち入り禁止」、公園で「ボール禁止」…なんて立札があるお綺麗な公園ばかりじゃ子どもだって息苦しいもの。無差別通り魔や誘拐、親も批難が怖くて子供を一人で遊ばせなくなってきたし。子供の風景の変化は、もっともっと色々な要素があると思うなあ。2016/02/09
ikedama99
10
図書館から借りた本。前半は、遊びの写真。自分もやった、自分もあそんだっけという写真もある。馬とびの写真が一番好きだ。後半は、こどもの遊ぶ姿が消えていくことが描かれる。塾、交通量の変化、そしてテレビゲームなどが、集団での遊びを変えていったことが写真によって語られる。最後の方の「誰も来ない」、「孤独」の写真は寒々しく感じる。自宅の近くでも、子供の遊びまわる姿は減ったと思う。子供会の行事でも、集まる子供の数は1桁の時もあるという。大勢の子どもが夕方遅くまで遊びまわる姿は、もう祭りの時しか見なくなった。2018/05/26
兵士O
5
この写真集は僕にとってネタの宝庫でした。子供の写真がくっきりと、そしてテーマをつけて載っていて、子供の絵の練習にはもってこいだったです(版権とかあってその作品を披露できないのが残念ですが)。特に上手く描けたのが118頁の「戸外でのおやつ」という女の子が、デカビタか何かの瓶に口をつけて飲んでいる作品で、僕の中では実力以上の作品になったと自分一人で満足しています(苦笑)。僕自身はロリコンではないと自分のことを思っているのですが、描いた絵を見ると圧倒的に女の子が多いです。トトロのサツキとメイみたいに描ければ……2018/08/30
Miyoko Miura
4
私も小さい頃は毎日外で遊んでたよな〜 ゴム飛び、助け鬼、ママゴト…好きでした。2016/04/17