内容説明
奄美生まれの著者が、日本列島に沿って流れる「黒潮」にまつわる様々な物語を縦横無尽に語る。現地調査の成果に加え、博覧強記の知識によって、黒潮が洗う島々の習俗、文化、言語、食、そして海沿いに建つ原発にまで話題は及ぶ。神話から現代まで時空を駆け巡り、日本の基層を探る“文明地政学”の世界。
目次
黒潮洗う大日本の島々に神は宿る
黒潮に乗って蝶が渡る
黒潮が作った伊豆の結界
久松五勇士と黒潮の薬草
口噛みの酒と泡盛の贅沢
宝貝に象徴される黒潮の豊穣
神々はクバの社に降臨する
温暖な気候と風土は黒潮の賜
海部―星の神を齋き祀った人々
「お白洲」は黒潮の思い出である〔ほか〕
著者等紹介
稲村公望[イナムラコウボウ]
昭和22(1947)年生まれ。奄美・徳之島出身。現在中央大学大学院公共政策研究科客員教授。東京大学法学部卒。1972年、郵政省入省、フレッチャースクール修士、八女郵便局長、1980年、在タイ王国日本大使館一等書記官。通信政策局国際協力課長、郵務局国際課長、中央省庁再編により総務大臣官房審議官、総務省政策統括官(情報通信担当)、日本郵政公社常務理事を歴任。郵政民営化に反対して退任。2012年10月1日に誕生した「日本郵便」副会長に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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