内容説明
談志に捨てられ、小さんに拾われ。ある噺家を主人公に、落語界と戦後日本を振り返るノンフィクション。
目次
見合いで一席珍芸披露
のちの柳家さん八誕生
爆撃を受けると腰が抜ける
東京大空襲
禁演落語の解禁
ラジオ落語全盛期
タレント噺家の先駆け林家三平
テレビが欲しい!
東京オリンピックに向かって走る新社会人
どの噺家に入門するか〔ほか〕
著者等紹介
柳家さん八[ヤナギヤサンパチ]
1944(昭和19)年、東京都江戸川区生まれ、同区育ち。落語家。1966(昭和41)年五代目柳家小さんに入門。1981(昭和56)年真打ち昇進。2006(平成18)年より落語協会監事
清水しゅーまい[シミズシューマイ]
1976(昭和51)年、埼玉県生まれ、東京都江戸川区育ち。日本大学芸術学部文芸学科中退。日本酒の情報紙・地域情報紙・歴史雑誌のライター、アニメ制作会社勤務・同社破産などを経験。現在、フリーランスライター。二代目柳家さん八の長男(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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gtn
15
本人の希望ではなく師談志の意向だったため、波風立てず、小さんに師を代えることができたのは幸運だった。おかげで、談志を客観視することが可能となる。談志は落語協会脱退を機に駄目になったと断ずる著者。手枷足枷がなくなり、忠言する者もおらず、裸の王様になった談志。カルトの信奉を集めるのみで、大衆の共感を失った談志。おそらくあの「芝浜」のことと思うが、かつての洒脱さが微塵もない雑さ、臭さに著者は辟易する。談志に憧れてこの世界に入っただけに、その失望は余りある。2019/12/14
こうちゃん
0
戦後の日本史を咄家の日々と一緒に綴っている。特に笑える事はない2015/12/10
ozshino
0
主人公さんハ師匠と著者であり息子であるしゅーまいとは旧知の間柄であるので、義理半分で読んだか、面白かった。文章も小気味よく、上手い噺家の落語を聴いてるよう。褒めすぎかな^_^2015/01/20