内容説明
1970年、ベルリン―。元ナチ高官を父に持つ若者と、アウシュヴィッツ生き残り組を母に持つユダヤ人女性との行き場のない恋。ホロコーストが当事者世代のみならず、その息子・娘に世代にまで大きな影を落としている様を活写したカナダ演劇の最新傑作。「カナダ演劇の神童」と絶賛されたハナ・モスコヴィッチのデビュー作。
著者等紹介
モスコヴィッチ,ハナ[モスコヴィッチ,ハナ] [Moscovitch,Hannah]
1979‐。カナダ・オンタリオ州のオタワに生まれる。父親はルーマニア・ウクライナ系ユダヤ人で、社会政策を教える大学教授。母親はイギリスとアイルランドの血を引く労働問題研究者。2001年にカナダ国立演劇学校を卒業後、トロント大学に移って哲学と英語学を専攻。代表作は「ベルリンの東」。2007年にトロントの名門劇場タラゴン・シアターで初演されたこの作品でカナダ演劇界に鮮烈なデビューを飾り、現在カナダで最も将来を嘱目される劇作家となっている
吉原豊司[ヨシハラトヨシ]
1960年早稲田大学卒業。70年、住友商事駐在員としてカナダに渡航。以後40年カナダに在住し、仕事の傍ら日加演劇交流に注力。カナダ戯曲の邦訳45本、日本戯曲の英訳5本、日本劇団のカナダ巡演プロデュース等の実績を持つ。2000年、住商退職後、カナダ・アメリカ戯曲専門の演劇制作集団「メープルリーフ・シアター」の創設に参画。同年カナダ・マクマスター大学名誉文学博士。02年、第9回湯浅芳子賞受賞。13年、カナダ演劇対日紹介の功でオーダー・オブ・カナダ(カナダ勲章)受勲(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。