内容説明
社会の構成員として望まれる「適者」と排斥される「不適者」との狭間を探る!社会を秩序形成の現場であるとみなす視点から、近代が作られていく過程をひもとく異色の論集。
目次
第1部 都市(港町チャールストンの社会秩序形成―米国南部の奴隷蜂起未遂事件をめぐって;「これは何かあると思いました」―二〇世紀初頭ブレーメンにおける婦女売買通報事例の分析;ダンスホールの境界線―戦間期ニューヨークのダンスホールをめぐるジェンダー・セクシュアリティ・人種のポリティクス)
第2部 身体(イングランド近世の国家観と身体性;二〇世紀初頭イギリス保健政策をめぐる遺伝論と環境論;健康優良コンテスト狂想曲―革新主義期の「科学」とアメリカ優生学運動;アメリカ優生学運動と生殖をめぐる市民規範―断種政策における「適者」と「不適者」の境界;アメリカ南部寄生虫対策とコミュニティ公衆衛生活動―近代的公衆衛生行政への転回(一九〇九~一九二〇))
第3部 国家(福祉の「隙間」を埋める―ドイツ強制収容法(一九二〇~一九六〇年代)をめぐって
第二次世界大戦期、米陸軍省の人種政策の変容―「自由裁量」方針から「是正措置」へ
一九五〇年代日本における包摂と排除―戦後復興と在日朝鮮人「帰国」事業
「市民」になる/「市民」をつくる―同和対策事業実施以後の部落問題)
著者等紹介
樋口映美[ヒグチハユミ]
専修大学文学部・教授
貴堂嘉之[キドウヨシユキ]
一橋大学社会学研究科・教授
日暮美奈子[ヒグラシミナコ]
専修大学文学部・教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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