内容説明
村上作品の決定的な魅力は、閉じられた自己を無意識のうちに女性へ投影する、自らの罪意識にあるのではないか…。
目次
第1部 喪われる女たち(村上春樹における現実と非現実の方法―喪われる直子から羊男へ;直子の乾いた声―村上春樹『ノルウェイの森』論、『めくらやなぎと眠る女』を手がかりにして;『ねじまき鳥クロニクル』論―火曜日の女から金曜日の女へ)
第2部 幻の女たち(『国境の南、太陽の西』論―海に降る雨;『午後の最後の芝生』論―くすの木のような大女に導かれて語るまきのように積み重なったぐったりした子猫のような「僕」の記憶;『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』論―ピンクとブルーの対位法;“春樹と多喜二”国家と女性の身体―『貧乏な叔母さんの話』論・小林多喜二『一九二八・三・一五』を参照に)
第3部 村上春樹と北海道(「羊男」論―『羊をめぐる冒険』、『ダンス・ダンス・ダンス』を中心に;北海道と疎隔―『羊をめぐる冒険』、『ノルウェイの森』、『ねじまき鳥クロニクル』、『UFOが釧路に降りる』を中心に;“戦争の記憶”アイヌ青年の死―『羊をめぐる冒険』論)
著者等紹介
山崎眞紀子[ヤマサキマキコ]
東京都生まれ。1998年専修大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。2003年4月、札幌大学法学部准教授(日本近現代文学)、現在、札幌大学地域共創学群人間社会学域多文化コミュニケーション学類文化学系日本語・日本文化教授。日本近代文学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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