内容説明
単身赴任の佐渡の暮らしを私的な日記に活写しては江戸に送り、生母の無聊を慰め、孝を尽くした。九州の日田の武士の子が、艱難辛苦の努力の末、登りつめたる佐渡奉行。駕篭から覗く赴任の列は、諸大名にも劣らない。引き立てくださる徳川様に、忠義つくさずなんとする。のちに日露和親条約締結交渉の任に当たった川路聖謨の出張人生の原点。
目次
とにかく出世を立身を
威風堂々お奉行様の旅立ち
トラブル続きの上州路
世界が変わる越後路に
お奉行日和、宜しく候
佐渡奉行の日常
お奉行様の観天望気
小氷河期の佐渡暮らし
お奉行様の食卓
大食い奉行の胃袋
倹約しつつ島内巡見
同じ島でも南北格差
佐渡を去る日が
時代は待ったなし
著者等紹介
鹿野島孝二[カノシマコウジ]
1953年東京生まれ。1976年、成城大学文芸学部卒業後、トヨタ自動車販売店協会入社。現在、同会専務理事。北澤端史に師事し作句を始め、1992年同氏の下、句誌『季』創刊に関わる。日本の文化・風俗・歴史・神仏に造詣が深い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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