内容説明
ジェンダー/セクシュアリティ表象、日系というエスニシティ表象、メキシコ及びアメリカとカナダのエスニシティ表象…。近代国家と近代核家族のパフォーマンスへの批判的洞察。
目次
第1章 十九世紀とジェンダー・エスニシティ表象―ストウ、ジェイコブズ、オルコット(共和国アメリカの公母―『アンクル・トムの小屋』の国民化物語における人種と「性/ジェンダー」の表象;カラー・ラインは超えられるのか?―『アンクル・トムの小屋』と『ある奴隷娘の生涯で起こった出来事』における人種と「ジェンダー/セクシュアリティ」の再構築;シスターフッド構築のオルターナティヴ・ヴィジョンに向けて―『若草物語』と『仕事』を「分けるもの/繋ぐもの」)
第2章 近代化とジェンダー・エスニシティ表象―ウルフ、ポーター、ヒサエ・ヤマモト、キングストン(セクシュアリティと死をめぐる語り―『ダロウェイ夫人』におけるレズビアン・サブテクストの表象;エスニシティによせるロマンティシズムの崩壊―ポーターの「マリア・コンセプション」、「花咲くユダの木」、「農園」再読;ジェンダー・エスニシティ表象と多重抑圧構造―ヒサエ・ヤマモトの『十七文字』を読み直す;『アメリカの中国人』におけるマスキュリニティ表象―中国系アメリカ人男性の歴史再構築をめぐって)
第3章 グローバリゼーションとジェンダー・エスニシティ表象―コガワ、シンシア・カドハタ、ジュリー・オオツカ、アトウッド(『エミリ・カトウ』が表象するエスニック・ハイブリッド性の意義―前作『イツカ』を絡めつつ;日系三世のエスニック・プライド―『フローティング・ワールド』をリドレス運動との関連で読む;同化から多文化共生へ―9・11以後の現在から日系アメリカ文学における強制収容表象の変容を読む;近代における「生」と「性」の物語をグローバルに問い直す―『浮かびあがる』におけるボディ・ポリティックスとエコ・フェミニズムへの旋回)
著者等紹介
和泉邦子[イズミクニコ]
金沢大学教授
中根久代[ナカネヒサヨ]
福井医療短期大学准教授
小松恭代[コマツヤスヨ]
石川工業高等専門学校准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。