内容説明
近代国家の権力政治と抵抗する非国家レベルのつばぜり合いの諸相。国際政治において表舞台に立てない小さな国や地域―それゆえに見えてくるパワーポリティクスが貫通する冷徹な国際関係の中で、それに抗い乗り越えようとする人々の営みの力強さ。
目次
1 一八六〇年代のブルガリア人移民社会とバルカン諸国
2 代案としての国際運動―両大戦間期のマケドニア運動
3 ラトヴィヤ共和国成立史―研究史からみるラトヴィヤ国家独立基盤の脆弱性
4 第二次世界大戦直後のノルウェーにおける暫定政権の形成―戦後世界の考察の一助として
5 戦後フィンランドの対ソ政策―「小国」のリアリズム再考
6 欧州における下位地域協力の展開―近代国家体系への挑戦
7 太平洋島嶼諸国における「市民社会」のリージョナリズム参加と平和構築の展望
著者等紹介
百瀬宏[モモセヒロシ]
1932年東京都生まれ。東京大学大学院社会科学研究科(国際関係論専攻)修了。北海道大学法学部付属スラブ研究施設助教授・教授。津田塾大学、広島市立大学教授を歴任。津田塾大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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