内容説明
存在してはいけない存在として「素性」を隠しながら、「黒人の振り」や、「白人の振り」をすることによって生き延びてきたナンティコーク・レナ=ラナピ族。その長老“ストロング・メディスン”が自らのアイデンティティとその生き方を語り、現代社会が喪失している家族や共同体の絆の在り方を突きつける。ハリウッドが作り出したステレオタイプのインディアン・イメージを破壊し、西部に追いやられた先住民とも異なる“差別”のなかで生き抜いた“生の歴史”を伝える。
目次
第1部 素性を隠した人々
第2部 先祖代々伝わる土地で
第3部 自転車に乗った男の子
第4部 「お知らせするのは残念ですが…」
第5部 仕事を持っている母親
第6部 時代の移り変わり
第7部 女性の世界
第8部 ネイティブ・プライド
第9部 一巡りしてもとの場所に戻る
第10部 現代の生活
第11部 最後の言葉
著者等紹介
ハース,エイミー・ヒル[ハース,エイミーヒル][Hearth,Amy Hill]
アメリカ合衆国マサチューセッツ州生まれのジャーナリスト・作家。1993年にKodansha Americaから初の著作Having Our Say(樋口映美訳『アメリカ黒人姉妹の一世紀』彩流社、2000年)を出版してベストセラーとなる。2012年秋には自身初の小説Miss Dreamsville and the Collier County Women’s Literary Societyが出版される
佐藤円[サトウマドカ]
東京都世田谷区生まれ。大妻女子大学教授。立教大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。専門はアメリカ先住民史
大野あずさ[オオノアズサ]
神奈川県川崎市生まれ。大阪経済大学准教授、立教大学客員研究員(アメリカ研究所)。アリゾナ州立大学歴史学部博士課程修了。博士(歴史学)。専門はアメリカ先住民現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。