内容説明
本書は、龍馬らの暗殺事件関係の資料類の再検証を行ったものである。そして、特にその中の『寺村左膳道成日記』の読み直しを通して、そこに眠っていた、これまで語られることのなかった新事実を見つけ出し、近江屋事件の真実や真相、真の黒幕を解き明かし、事件の歴史的な評価をしたものである。寺村左膳とは土佐藩の山内容堂の側用人で大政奉還の建白書の草稿を執筆した人物である。
目次
第1章 真実は意外なところに隠されている(殺害現場である当時の京都の街;「倒幕か、佐幕か」という対立の構図 ほか)
第2章 近江屋事件の通説の検証(殺害現場は事件の隠された真相を暗示;殺害現場から見えてくる犯行動機 ほか)
第3章 暗殺の黒幕(蝙蝠のような土佐藩の動向;京都土佐藩邸の要人達は混成部隊 ほか)
第4章 近江屋事件の深層(会津藩と土佐藩の関係;寺村左膳と会津藩の要人手代木勝任 ほか)
終論 狂ったシナリオ(情報伝達のタイムラグの恐ろしさ;三十人組連署組(連署組)の狂ったシナリオ ほか)
著者等紹介
中島信文[ナカジマノブユキ]
1947年、群馬県生まれ(すぐに埼玉県に移る)。1971年、東北大学工学部金属材料学科卒。1972年、ジーゼル機器(株)入社、1977年、ゼクセル(株旧ジーゼル機器)取締役員就任。2001年、ボッシュオートモーティブシステム(株)執行役員。2004年末、病気により同社を退社。現在、歴史や近代文学史などに関わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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