内容説明
豊かな自然、開放的な人びと、時代の変化を感じさせない南仏の「生活」は、疲弊した現代人にノスタルジックな癒しを与える。「癒し芸術」とでも呼ぶべき表象はナショナリズムの最盛期に生まれた。それはどんな社会的背景から、いかなる作家によって創造されたのか?小説・演劇・映画を横断し、検証する犀利な「表象史」。
目次
第1章 ドーデー『風車小屋だより』『アルルの女』
第2章 パニョル「マルセイユ三部作」
第3章 パニョル「ジオノ原作四部作」
第4章 パニョル『泉のマノン』『父の大手柄―マルセルの夏』
第5章 ゲディギャン『マルセイユの恋』
第6章 ベッケル『クリクリのいた夏』『画家と庭師とカンパーニュ』
著者等紹介
矢橋透[ヤバセトオル]
1957年神奈川県鎌倉市生まれ。筑波大学博士(文学)。現在、岐阜大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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