目次
第1部 新たなる論争の幕開け(「魏志倭人伝」と邪馬台国論争;狗奴国の狗古智卑狗;魏の使者がたどった行程)
第2部 弥生時代を見直す(考古学と鉄;弥生時代と鉄)
第3部 狗奴国の原像(邪馬台国と狗奴国;遺跡調査報告書が語る事実;ベンガラと鉄;古代製鉄の可能性)
第4部 大和王権のふるさと(狗奴国と鉄;狗奴国と大和王権)
著者等紹介
菊池秀夫[キクチヒデオ]
ペンネーム:久々知武。1958年(昭和33年)生まれ。神奈川県出身、在住。成蹊大学法学部政治学科卒業後、ゼネコンに就職。1990年に広告代理店に転職。2004年から地域活性化のプランを企画するようになり、九州の歴史や地理を研究。一般の人にもわかりやすい歴史を視点にした新しいジャンルの本を執筆。一級土木施工管理技師。「九州の歴史と文化を楽しむ会」会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のりきよ
3
熊本県の菊池川や白川や阿蘇山の近辺に大量の鉄器を出土する遺跡が密集している事実は邪馬台国時代の一大地方勢力の存在を示す動かぬ証拠だろう。熊本県内の鉄器の出土量や遺跡の規模を考えると、吉備や丹後や出雲と同程度の大国があったのではないだろうかという想像をかき立てられワクワクしてくる。又、弥生時代における国内での製鉄に関する考察も興味深い。ただ、自分は邪馬台国畿内説論者なので筆者の主張する邪馬台国論には賛同しかねる。確かに弥生時代後期における鉄の出土量は九州が圧倒的だが、そのことと邪馬台国の位置論争は関係ない。2016/07/07
Junko Yamamoto
0
鉄製造についての知識が得られてよかった。九州での勢力圏とその争いの仮説は納得できる。ただ九州勢力の東遷は纒向での九州土器の出土が見られない限り仮説にもできない。2016/12/29