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内容説明
スペインの国民的作家が、カスティーリャ地方の「ネズミ捕り一家」を中心に、貧しい農村の人々の生活を通して描く「癒し」の書。独裁政権への怒りを文学に昇華させたロングセラー。
著者等紹介
デリーベス,ミゲル[デリーベス,ミゲル][Delibes,Miguel]
1920年、スペインのバリャドリッド生まれ。1948年に『糸杉の影は長い』でナダル賞を受賞。その後、幅広い文学活動により数々の文学賞を受けている。1973年には王室アカデミーの会員となる。カスティーリャ地方を舞台とした作品が多い
喜多延鷹[キタノブタカ]
1932年長崎市生まれ。翻訳家。東京外国語大学イスパニア学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
刳森伸一
2
舞台は1950年代のスペインの寒村。ネズミを獲って食糧として売る「ネズミ捕り」の息子で洞窟で暮らすニーニの目を通して見る寒村の人々。幸福とはほぼ遠い生活をしている人々を冷静に見つめつつも、自分のことにはほとんど構わないニーニが印象的。2014/06/23
エイサノオト
0
スペインの寒村の様子が分かって面白かった。2014/06/20
青闇
0
1956年に発表されたというこの小説を2009年に翻訳出版してくる版元さんにまず敬意を表します。彩流社さんはこの作家の作品を出し続けているんですね。 はじめて読んで少しびっくりしました。独裁政権下に発表された作品と訳者あとがきで拝見してうなずけたのですが、とても読みやすい小説であるのに緊張感を持った作品です。労働や自然のリアルな描写、そして寓話のような物語の語り口、登場人物の表情の豊かさ、主人公となる少年の悲しいばかりの賢明さ、見事なバランスでした。2010/03/11