ドイツ市民悲劇とジェンダー―啓蒙時代の「自己形成」

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ドイツ市民悲劇とジェンダー―啓蒙時代の「自己形成」

  • 菅 利恵【著】
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  • 彩流社(2009/02発売)
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  • サイズ B6判/ページ数 233,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784779114120
  • NDC分類 772.34
  • Cコード C0098

出版社内容情報

18世紀半ば、ドイツ語圏に登場した「市民悲劇」――
従来の精神史、ジェンダー史の中で見落とされてきた過去の時代の声。
「自己形成」の道のりでつまづく娘たち、息子たち……
「家庭崩壊」のドラマに男女のアイデンティティ構築をめぐる問題を読み取り、
「近代市民社会」形成の過程をとらえなおす。
「家族」、「成長への志向」、「ジェンダー」、「未熟さ」――
4つのキーワードのもとに40あまりの劇作品を視野に収める。

■序章
4つの視座――「家族」、「成長への志向」、「ジェンダー」、「未熟さ」
本書の構成

■第1章 市民悲劇――新しい言説空間の登場
1 市民悲劇と自己形成の主題
2 市民悲劇の展開
3 市民悲劇の間テクスト性

■第2章 啓蒙時代における自己形成――家族を基盤とした自己像
1 男性の活動基盤としての家族/家庭
2 女性の存在根拠としての家族/家庭
3 家族関係の情愛化――自律的自己像の担保としての情愛家族

■第3章 「父親」から「息子」へ――男性像に込められた自己形成の問題とその変化
1 父親像にみる男性的成熟の困難
1・1 啓蒙時代における「父権」のゆらぎ
1・2 「父」の迷い
1・3 「愛」という名の枷
1・4 「優しい父」を目指して――レッシング『ミス・サラ・サンプソン』(1755)の父親像
1・5 父親像にみる男性性の観念
2 新しい息子像と「未熟さ」をめぐる価値転換
2・1 反抗的な息子像――クリンガー『双子』(1776)
2・2 「未熟さ」へのまなざしの変化――新しい若者像の登場
2・3 新しい若者像における男性性の観念
2・4 新たな自己形成の限界――『双子』にみる「分裂」の問題

■第4章 「娘」か「恋人」か
――女性像を通して語られる自己形成の不可能性
1 「未熟さ」のイメージと女性
2 市民悲劇における「母」の脱落
3 女性像にみる、男性の自己形成をめぐる問題
3・1 自己分裂を抱えた娘たち――男性の自己省察
▼レッシング『ミス・サラ・サンプソン』(1755)
▼レッシング『エミーリア・ガロッティ』(1772)
3・2 恐ろしい女たち――男性の不安表現
▼グロースマン『ヴィルヘルミーネ・フォン・ブロントハイム』(1775)
▼ハルトマン『エリーゼ・ヘルフェルト』(1785)
4 女性の自己形成をめぐる問題
4・1 恋愛と女性
4・2 恋する娘の自己主張――シラー『たくらみと恋』(1784)
4・3 恋する娘のジレンマ――父親か、恋人か
4・4 恋愛の主体の没落――シュレーゲル『デュヴァルとシャルミレ』(1778)

■第5章 「成長への志向」がもたらすひずみ――レンツの劇作品にみる教育批判のまなざし
1 『イギリス人』(1777)――滑稽な「反抗者」
2 『軍人たち』(1776)――ものわかりの悪い女主人公
3 『家庭教師』(1774)――成長への志向からの離脱
4 レンツの劇作品における教育者像
5 レンツの若者像に潜む批判的意義

■終章
■劇作品年表付

《本書で取り上げられる主な作品》
レッシング『ミス・サラ・サンプソン』(1755)『エミーリア・ガロッティ』(1772)/
レンツ『家庭教師』(1774)『軍人たち』(1776)『イギリス人』(1777)/
グロースマン『ヴィルヘルミーネ・フォン・ブロントハイム』(1775)/クリンガー『双子』(1776)/シュレーゲル『デュヴァルとシャルミレ』(1778)/シラー『たくらみと恋』(1784)/ハルトマン『エリーゼ・ヘルフェルト』(1785)ほか

内容説明

18世紀半ば、ドイツ語圏に登場した「市民悲劇」―従来の精神史、ジェンダー史の中で見落とされてきた過去の時代の声。「自己形成」の道のりでつまづく娘たち、息子たち…「家庭崩壊」のドラマに男女のアイデンティティ構築をめぐる問題を読み取り、「近代市民社会」形成の過程をとらえなおす。「家族」、「成長への志向」、「ジェンダー」、「未熟さ」―4つのキーワードのもとに40あまりの劇作品を視野に収める。

目次

序章
第1章 市民悲劇―新しい言説空間の登場
第2章 啓蒙時代における自己形成―家族を基盤とした自己像
第3章 「父親」から「息子」へ―男性像に込められた自己形成の問題とその変化
第4章 「娘」か「恋人」か―女性像を通して語られる自己形成の不可能性
第5章 「成長への志向」がもたらすひずみ―レンツの劇作品にみる教育批判のまなざし
終章

著者等紹介

菅利恵[スガリエ]
1971年福岡県生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程満期退学、京都大学博士(人間・環境学)。現在京都大学非常勤講師。ドイツ文学、ドイツ文化史専攻(主として18、19世紀演劇)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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