内容説明
近代ヨーロッパに出自する「観念」を中心に、世紀転換期の日本文学の断面に光を当てる試み!1890年代から1900年代にかけていわゆる世紀転換期から、戦間期にかけての作品や言説を通して、「自然」「恋愛」「理想」「ユートピア」「検閲」「家父長制」「大衆文化」等の問題系をめぐる日本近代文学の断面を焙り出す。
目次
「自然」という思想―世紀転換期を中心に
没理想論争と島村抱月―「理想」をめぐって
“婿捜し譚”から“恋愛小説”へ―夏目漱石『三四郎』の場合
検閲・家父長制・女優―『故郷』上演をめぐって
長田幹彦とは誰か―宇野浩二『苦の世界』
「写真」との対話―国木田独歩『少年の悲哀』と魯迅『藤野先生』
青果の“場”―真山青果『枝』と王権の交代
大衆社会と演劇―藝術座の「二元の道」にふれて
啄木の新世紀―ニーチェ主義・「聖性破壊」・「芸術」の聖化
歌わない啄木―井上ひさし『泣き虫なまいき石川啄木』を通して
愛欲小説・その一面―近松秋江『黒髪』の場合
「八ツ橋」の笑い・『黒髪』・〈宿命の女〉
森鴎外・シュニッツラー・山本有三―フロイトの影
ブルームズベリー・グループと白樺派―その同時代的血縁関係
芥川的江クリチュールをめぐって
〈雅号〉の終焉―〈文人〉から〈芸術家〉へ
著者等紹介
岩佐壮四郎[イワサソウシロウ]
1946年島根県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。現在、関東学院大学文学部教授。専攻は日本近代文学。著作に『抱月のベル・エポック』(大修館書店)(第20回サントリー学芸賞受賞)他(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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