『アンクル・トムの小屋』を読む―反奴隷制小説の多様性と文化的衝撃

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『アンクル・トムの小屋』を読む―反奴隷制小説の多様性と文化的衝撃

  • 高野 フミ【編】
  • 価格 ¥3,080(本体¥2,800)
  • 彩流社(2007/04発売)
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  • サイズ B6判/ページ数 291,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784779112478
  • NDC分類 933
  • Cコード C0098

出版社内容情報

アメリカの奴隷制を正面から取り上げ、19世紀最大のベストセラーとなった『アンクル・トムの小屋』。
南北戦争のみならず、当時のゲームやファッションにも影響を及ぼし、近年には、女性作家、大衆小説の側面からの再評価が進んでいる。
奴隷制や人種問題、南北問題、キリスト教、家庭小説としての価値や女性運動、ジャーナリズムとの関係など、『アンクル・トム』が内包する複雑で多様なテーマをさまざまな角度から論じる初の本格的批評書。図版多数。

▼序章 ハリエット・ビーチャー・ストー
  『アンクル・トムの小屋』出版まで(高野フミ)
1 ニューイングランドのビーチャー家~ハリエット誕生まで
2 少女時代~初めての本の出版まで
3 ボストンからシンシナティへ~初めての奴隷農場訪問
4 レーン神学校~結婚・試練・奴隷制問題
5 『アンクル・トム』出版まで

■第1部 『アンクル・トムの小屋』を読む
▼『アンクル・トムの小屋』の文学性
  奴隷制社会の言説(板橋好枝)
1 『アンクル・トムの小屋』の批評遍歴
2 「人間性」の言説
3 逆説の世界~自己中心的言説
4 感受性の麻痺と逃避
5 音声言語と魂の言葉

▼『アンクル・トムの小屋』の政治的感化力とキリスト教(野口啓子)
1 政治にもの申す女性
2 天の館としての家庭
3 天の法と世俗の法
4 天の法による清算
5 感傷という革命

▼『アンクル・トムの小屋』における北部と南部(前田陽子)
1 ストーの乏しい南部体験
2 ストーの描いた南部の農園
3 奴隷制を支える北部人
4 北部の女性と南部の女性
5 北部と南部の融合の試み

▼『アンクル・トムの小屋』と奴隷主たち(梅垣代枝野)
1 奴隷制と奴隷主
2 奴隷主たち~その虚と実
3 女主人たち~優雅さの陰の苦悩と冷酷さ
4 未来の奴隷主たち~ヘンリック、ジョージ・シェルビー
5 ストー~奴隷主の解放者

▼『アンクル・トムの小屋』におけるユーモア(中村千鶴)
1 ヒーローとヒロインを支える喜劇的な登場人物の役割
2 トリックスターとしてのトプシーの役割
3 道化師サムとアンディの役割
4 「盗み聞き」がもたらす喜劇的効果
5 白人たちの階級意識を反映するユーモラスな食の責任者たち

■第2部 『アンクル・トムの小屋』と十九世紀のアメリカ社会
▼『アンクル・トムの小屋』と家庭小説(藤井久仁子)
1 家庭小説の時代
2 移動する主人公
3 導く人と導かれる人
4 大胆な女性
5 『アンクル・トム』の家庭小説性

▼『アンクル・トムの小屋』とフェミニズム批評(池野みさお)
1 十九世紀半ばの女性運動
2 キャサリン・ビーチャーとグリムケ姉妹の狭間で
3 「救い主としての母親」~社会変革の原動力としての母性
4 「感傷の力」~女性中心の社会への夢
5 フェミニズム批評家による『アンクル・トムの小屋』の復権

▼『アンクル・トムの小屋』とスレイヴ・ナラティヴ
  ストーの色分けされた黒人たち(野口啓子)
1 一八五〇年代の奴隷制をめぐる言説
2 植民主義と人種偏見
3 『アンクル・トム』の色分けされた黒人たち
4 スレイヴ・ナラティヴがあばくもの~ダグラスの自伝を中心に
5 『アンクル・トム』における人種の問題

▼『アンクル・トムの小屋』と『共和国のロマンス』
  奴隷制におけるセクシュアリティと母性(伊藤淑子)
1 人種問題を映しだす鏡としての異人種間結婚
2 奴隷制によるセクシュアリティの搾取
3 人種を超越する手段としての友愛結婚と家父長制
4 奴隷が母親になることの絶望
5 家庭主義の希望と限界

▼『アンクル・トムの小屋』と『アーント・フィリスの小屋』
  南部の反応(山口ヨシ子)
1 「アンクル・トム・エピデミック」
2 南部人の『アンクル・トム』への関心と反発
3 奴隷制擁護論の根拠
4 南部女性によるストー批判に潜むもの
5 人種的混合への恐怖

▼『アンクル・トムの小屋』とジャーナリズム(山口ヨシ子)
1 十九世紀最大のベストセラー
2 宣伝の力と作家の力
3 新聞の特徴と連載小説の展開
4 黒人女性への性的迫害と白人女性への訴え
5 新聞連載小説から単行本の小説へ

内容説明

アメリカの奴隷制を正面から取り上げ、19世紀最大のベストセラーとなった『アンクル・トムの小屋』。奴隷制や人種問題、南北問題、キリスト教、家庭小説としての価値や女性運動、ジャーナリズムとの関係など、『アンクル・トム』が内包する複雑で多様なテーマをさまざまな角度から論じる初の本格的批評書。

目次

ハリエット・ビーチャー・ストー―『アンクル・トムの小屋』出版まで
第1部 『アンクル・トムの小屋』を読む(『アンクル・トムの小屋』の文学性―奴隷制社会の言説;『アンクル・トムの小屋』の政治的感化力とキリスト教;『アンクル・トムの小屋』における北部と南部;『アンクル・トムの小屋』と奴隷主たち ほか)
第2部 『アンクル・トムの小屋』と十九世紀のアメリカ社会(『アンクル・トムの小屋』と家庭小説;『アンクル・トムの小屋』とフェミニズム批評;『アンクル・トムの小屋』とスレイヴ・ナラティヴ―ストーの色分けされた黒人たち;『アンクル・トムの小屋』と『共和国のロマンス』―奴隷制におけるセクシュアリティと母性 ほか)

著者等紹介

高野フミ[タカノフミ]
津田塾大学名誉教授。1936年に津田塾大学の前身である津田英学塾を卒業。津田塾大学にて50年近くにわたり教鞭を執る。その間、ラドクリフ大学大学院で修士号を取得し(1953)、フルブライト研究員としてラドクリフ研究所研究員となる(1956‐57)。また、津田塾大学在職中に、国際大学婦人連盟(IFUW)において長らく指導的立場で活躍する(会長1980‐83)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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kogyo_diamond

3
私にとって後に動物倫理を考えることになる『アンクル・トムの小屋』小5の読書体験。以来自由とは信仰とは何か答えを求めているがどうやらこの小説におけるアフリカ系アメリカ人の評価が芳しくないことを大人になって知った。奴隷解放は白人に与えられたのではなく闘い勝ち得たものということらしい。本書では期待した程その辺のニュアンスを掴めなかったがダグラスの自伝を読んで改めて検討したい。現代でもフェミニズム界隈では白人女性は自らの優位性に憂慮した発言が求められ当事者以外語るな言説も甚だしいがストウはよくやった再評価されたし2022/12/14

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