ソ連監獄日記―冤罪政治囚・日本人外交官の獄中ノート

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  • サイズ A5判/ページ数 247p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784779111983
  • NDC分類 916
  • Cコード C0036

内容説明

終戦時、満州国にいた高橋氏は、ソ連軍の進駐とともに逮捕・抑留され、政治・軍事・経済スパイの故なき汚名をきせられた(禁錮二十五年)。その後十一年、暗く冷たい獄窓での呻吟を余儀なくされた。一九五六年(昭和三十一年)の夏、ソ連から帰国。しかし、すぐに監獄の実状を記すことはなかった。あとに残された同胞への不幸をおそれたからである。氏の没後、大部の草稿が家族によって発見された。そこには、一人の外交官が肌で感じた貴重な記録が記されていた。

目次

1 ソ連軍の満州占領
2 ザバイカル軍反対諜報部
3 ルビヤンカ
4 レフォルト予審監
5 ウラジミル監獄
6 ハバロフスク強制労働収容所
7 帰国
8 私のソ連観

著者等紹介

高橋清四郎[タカハシセイシロウ]
1899(明治32)年7月、千葉県生まれ。1921(大正10)年3月、東京外国語学校ロシア語科卒業。外務省に入省。ウラジオストック日本領事館、ノボシビルスク日本領事館勤務。1933(昭和8)年6月、上海日本総領事館勤務。1940(昭和15)年7月、満州国大使館勤務。1941(昭和16)年1月、ソ連邦大使館勤務。1944(昭和19)年秋、新京大使館勤務。1945(昭和20)年9月、ゲ・ペ・ウに逮捕される。同年11月、ソ連邦に抑留される。1956(昭和31)年8月19日、興安丸にて帰国。1957(昭和32)年6月、官命によりナホトカへ抑留漁民を迎えに行く。1964(昭和39)年6月17日没。勲三等瑞宝章を授与される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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サトシ@朝練ファイト

18
終戦後、冤罪によりソ連に囚われた時期の獄中記。多民族国家だけあり被疑者(ほとんどが無実)が多種多様でとても興味深い。2021/11/08

フンフン

3
ソ連の監獄の実態を描いた本としては、ソルジェニーツィンの『収容所群島』が有名であり、包括的である。シベリア収容所については若槻泰雄の『シベリア捕虜収容所』がある。前者は1973~76年、後者は1979年の発表である。本書が書かれたのは1959年のことで、書かれてすぐに発表されていればきわめて早い時期の報告だったことになる。しかし、当時の左傾言論界を考えれば発行は困難だったかもしれない。著者の死後40年以上を経て発行されても、「ニュース」的価値は少ないが、日本人の実体験記録としての価値は失われないであろう。2020/11/05

たろーたん

1
色々な海外の監獄を見てきたけど、トイレがどれも困りそう。ソ連の場合は、監房の中にある大きな缶があり、それに小便をするらしい。大きな方は起きた時と晩に便所に連れて行ってもらえるけど、逆にそこでしか出来ない。外側から鍵絵を掛けられ、小さな窓から覗かれながらやるらしい。おしっこの缶の方は当番の者が持って運び、便所に捨てて中を掃除して消毒液を入れる。なんだかんだ生理現象が一番大変よね。2021/08/02

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