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内容説明
終戦時、満州国にいた高橋氏は、ソ連軍の進駐とともに逮捕・抑留され、政治・軍事・経済スパイの故なき汚名をきせられた(禁錮二十五年)。その後十一年、暗く冷たい獄窓での呻吟を余儀なくされた。一九五六年(昭和三十一年)の夏、ソ連から帰国。しかし、すぐに監獄の実状を記すことはなかった。あとに残された同胞への不幸をおそれたからである。氏の没後、大部の草稿が家族によって発見された。そこには、一人の外交官が肌で感じた貴重な記録が記されていた。
目次
1 ソ連軍の満州占領
2 ザバイカル軍反対諜報部
3 ルビヤンカ
4 レフォルト予審監
5 ウラジミル監獄
6 ハバロフスク強制労働収容所
7 帰国
8 私のソ連観
著者等紹介
高橋清四郎[タカハシセイシロウ]
1899(明治32)年7月、千葉県生まれ。1921(大正10)年3月、東京外国語学校ロシア語科卒業。外務省に入省。ウラジオストック日本領事館、ノボシビルスク日本領事館勤務。1933(昭和8)年6月、上海日本総領事館勤務。1940(昭和15)年7月、満州国大使館勤務。1941(昭和16)年1月、ソ連邦大使館勤務。1944(昭和19)年秋、新京大使館勤務。1945(昭和20)年9月、ゲ・ペ・ウに逮捕される。同年11月、ソ連邦に抑留される。1956(昭和31)年8月19日、興安丸にて帰国。1957(昭和32)年6月、官命によりナホトカへ抑留漁民を迎えに行く。1964(昭和39)年6月17日没。勲三等瑞宝章を授与される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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