出版社内容情報
乳房を全摘して再建します――」フランス人医師の言葉は、抑揚のない通訳の言葉を介して伝えられた。32歳。夫の赴任先パリでのことだった。がんとの闘い、人生再建の“旅”が始まった。
東京での手術、術後の平穏な日々……、夢であった大学への入学を果たし、新しい未来への可能性を求めて一年、「腫瘍マーカーの数値が、上がっています……」と再発を告げられる。
「……ある日、いつものように病院の廊下をリニアック(放射線)室に向かっていると、視界が狭まったよう感じがして足元がふらついた。
右目視野欠損――紛れもない「脳転移」の症状が現われたのだ。」
内容説明
「乳房を全摘して再建します―」フランス人医師の言葉は、抑揚のない通訳の言葉を介して伝えられた。32歳。がんとの闘い、人生再建の“旅”が始まった。
目次
序章 真夜中のスコール
第2章 スズランの花束
第3章 生活の質
第4章 パリ祭の花火
第5章 変わらない風景
第6章 季節はずれの地中海
第7章 氷瀑が崩れ落ちた後に
第8章 タンペット
第9章 退学旅行
終章 天国に一番近い島
著者等紹介
橋本衣代[ハシモトキヌヨ]
1965年、茨城県生まれ。立教大学観光学部中退。米国アイオワシティ、パリなどでの生活を経て、現在、埼玉県在住、40歳(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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