内容説明
山積する現代の難問にヘーゲルの思考法・論理を大胆に使って挑む入門書を超えた「入門書」。
目次
0 ヘーゲル哲学って使いべりしない(翻訳で誰もが読めるヘーゲルが登場した;全体と細部まで血が通うヘーゲル流思考法 ほか)
第1章 「日本の直面する課題」を解くヘーゲルの思考法10のキーワード(「矛盾」―なぜエネルギー危機を突破できたか?;「自己対象化」―日米開戦は回避できたか? ほか)
第2章 ヘーゲルの人生に学ぼう―「成功」をもたらす10の人生ポイント(「ひきこもり」の青年期;フリーター―「家庭教師」時代の過ごし方 ほか)
第3章 ヘーゲルが学んだ人、ヘーゲルに学んだ人(ヘーゲル哲学には、その反対も含めた、すべてがある;アリストテレス―「生成」=全体を求めて ほか)
第4章 ヘーゲルに世界問題を占ってもらおう(アメリカの一極支配―一極支配と反米感情;EUの未来―統合と対立 ほか)
著者等紹介
鷲田小彌太[ワシダコヤタ]
1942年北海道札幌市生まれ。1966年大阪大学文学部哲学科卒業。1972年大阪大学大学院文学研究科哲学・哲学史専攻修士課程修了。三重短期大学教授を経て、札幌大学教授。哲学・倫理学を担当。評論活動、エッセイ、人生論等の執筆も精力的におこなっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ひろゆき
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著者の大学生活の不満をあちこちに混ぜながらの哲学史講義みたいな。哲学史自体は平易でわかりやすい。最後に「活用する」の実例として現代政治の分析があるが、うーん、ちょっと無理な印象が。2013/05/10
シュラフ
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ヘーゲルと言えば弁証法。弁証法では、テーゼ・アンチテーゼ・ジンテーゼの3つの概念で物事を説明する。この本、ヘーゲルについてやさしく解説してくれている。キーワードは、対立物統一を原理とする「矛盾」、直面する困難に自己を投じて問題解決する「自己対象化」、瑣末にこだわる愚を避ける「総体把握」、空疎で無力な理念を嗤う「現実主義」。こうしたヘーゲル哲学の基本部分を押さえることで日本および世界が直面する様々な問題について分析理解することができるという。当著で弁証法に関心をもつことができた。 2013/01/04