内容説明
漂流するモダニズムの未来は、“日本”という文明の中にある。浮世絵や漫画・アニメなど、世界に影響を与える文化はいかにして生み出されてきたのか。古代から現代までの絵画・建築・都市の歴史を辿り、その根底に流れる思想と方法を浮かび上がらせ、21世紀の文化・芸術の新たな可能性を開く画期的評論。
目次
序章 日本文明と文化の構造
第1章 日本の絵画
第2章 日本の建築
第3章 日本の都市
第4章 日本文明とは何か
終章 黄昏ゆくモダニズム
著者等紹介
大島雄太[オオシマユウタ]
1947年東京都生まれ。1971年横浜国立大学工学部建築学科卒。同年株式会社竹中工務店入社。設計部及び設計本部にて標準仕様、標準図等の作成や、技術・申請で現業支援業務に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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cape
16
日本文化至上主義とも言える幻想的崇拝が、自己アイデンティティへの強すぎる執着と相まって、日本以外を西洋と一くくりにし、西欧人は銭ゲバ教、憲法9条は見直すべき、21世紀の都市は東京などとちょっと乱暴な主張になっていて、結論は人と人とのつながりという語りつくされた感のあるお話なのは、試論なのに既視感。日本文化の素晴らしさは共感。でも日本文化が今後の人類の鍵を握るというのは言い過ぎ感。竹中工務店勤務の著者が絵画、建築、都市を語るが、絵画は当然素人感。試みはおもしろいが、主観が行き過ぎ、残念な読後感。2016/08/17