内容説明
解散寸前の企業から飛び立つ若き経営者と大企業とのプライドを懸けた戦い。信念ゆえに袂を分かち、男たちは大海を行く。心の奥底が震える企業小説。
著者等紹介
加納則之[カノウノリユキ]
1966年同志社大学法学部卒。板金工、機械セールスマンを経て現在、外資系化学機械メーカー代表取締役(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぶーにゃん@積ん読本解消中
3
創業者が支配する持ち株子会社が分社化により独立を目指す。最近あった大塚家具のお家騒動ではないですが、創業者が老齢で健在であることのデメリットを小説によって見せられた感じがしました。良くも悪くも創業者は個性的かつ独裁的な手法dせ会社を大きくさせていくパターンが多い。自分の指示を肯定する部下と疑問を呈する部下に対する好悪の感情をむき出しにして対応する様子は老醜を感じ成功モデルから離れて考えられないため、時代の変化に追随できず事業を傾けていく。事業の成功者の引き際は現実でも大変難しいものですね。2015/04/08
toritsu
3
気の利いた比喩があるわけでもなく、感情表現も大雑把で、それぞれのエピソードの描写も淡泊と駄目出しばかりですが、それを差し引いても「面白い」と思わせる一冊でした。著者は化学機械メーカーの代表取締役で、その分野が舞台とあって、機械や技術に関する描写はひと味違います。幻冬舎ルネッサンスなので自費出版なのでしょうが、次作にも期待します。星三つ半(五段階)。2014/11/07