内容説明
400年という時を経てなお、ひとりの人間としての生き方の目標とされる宮本武蔵。本書は、吉川英治の作品世界を出発点に、人間・武蔵の姿を追い求めた新たな武蔵入門書ともいえる。作品解説を超えて、武蔵が何を見て何を感じていたかを、舞台となった関ヶ原や船島などに立ち、自らの体で感じ取った様々な思いを、武蔵に対する深い憧憬と尊敬を込めて、生き生きと描写した魅力的な力作。第5回碧天文芸大賞出版化奨励作。
目次
失意の関ヶ原―十七歳の武蔵が見たもの
大器の片鱗(大原・平福)―武蔵を育んだ水と緑の里
修練と研鑽の日々(姫路)―姫路城とお通さん
仏神は尊し、仏神を頼まず(京都一乗寺)―洛中に吉岡ありと言わしめた京八流の名門
敗れて強し(奈良興福寺)―槍術の最高峰・宝蔵院への挑戦
芍薬の切り口(柳生の里)―徳川三百年を支えた活人剣
風雅を知る(京と奈良)―武蔵を魅了したもう一つの古都
邪剣?!のぞむところだ!(伊賀上野)―異種剣術統一王座決定戦
巌流島への道(下関市船島)―永遠のライバル・武蔵と小次郎
著者等紹介
高山憲行[タカヤマノリユキ]
1966年2月、埼玉県生まれ。埼玉県越谷市在住。地方公務員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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