内容説明
20世紀後半の認知革命から生まれた人間本性の探究は、人間の不合理性を次々に明らかにしてきた。21世紀に入ると、入門書や読み物が一挙に増え、いくつかはロングセラーとなっている。だが、そもそも「意思決定」と「合理性」という基礎概念に関して、“なに・いかに・なぜ”の共通了解を領域横断的に与えてくれる教科書はほとんど存在しない。その不在を埋めるべくして書かれたのが本書である。結果として、心理学、(行動)経済学、ビジネス/マーケティング、またおそらく哲学に関わる幅広い学習者に有益で実践的なガイドブックとなった。意思決定と合理性という重要テーマを堅実に整理する得がたい書物。初学者に配慮し詳細な訳注を付した。
目次
第1章 合理的な思考と行動―何が真理であり、何をなすべきかを明らかにする
第2章 意思決定―行為の合理性
第3章 判断―信念の合理性
第4章 わたしたちの意思決定はどれほど拙いのか?―合理性大論争
第5章 判断と意思決定の合理性にかんする論争の解決―二重過程による説明
第6章 メタ合理性―優れた意思決定戦略は自己修正的である
著者等紹介
スタノヴィッチ,キース・E.[スタノヴィッチ,キースE.] [Stanovich,Keith E.]
現在カナダのトロント大学応用心理学・人間発達部門の名誉教授。認知心理学者として教育心理学、とりわけ読字能力の研究で多くの業績をあげ、この分野で多くの賞を受賞している。また、近年は「合理性」の心理学を主要な研究テーマとしている
木島泰三[キジマタイゾウ]
1969年生まれ。法政大学大学院人文科学研究科哲学専攻単位取得満期退学。法政大学文学部非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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