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内容説明
古代ローマ貴族が教える、究極の“人を使う技術”
目次
主人であれ
奴隷の買い方
奴隷の活用法
奴隷と性
奴隷は劣った存在か
奴隷の罰し方
なぜ拷問が必要か
奴隷の楽しみ
スパルタクスを忘れるな!
奴隷の解放
解放奴隷の問題
キリスト教徒と奴隷
さらばだ!
著者等紹介
トナー,ジェリー[トナー,ジェリー] [Toner,Jerry]
ケンブリッジ大学チャーチルカレッジの古典学研究者。『奴隷のしつけ方』が初の邦訳となる
橘明美[タチバナアケミ]
英語・フランス語翻訳家。お茶の水女子大学文教育学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
徒花
405
KUにて。おもしろい。そう思った要素は2つある。①ギリシャからローマ時代にかけて、当時の社会で当時の奴隷がどのような立場にあり、社会制度及び主人たちはそうした奴隷にたいしてどのような扱いをしてきたかをうかがい知ることができる ②「奴隷」とはそもそもなんなのか? 奴隷とそうでない人々を分かつものとは何なのか……に対する問いかけから、現代に生きる人々のなかにも少なからず奴隷がいることを想像させられる。当時のローマ人(想像の産物)に語らせる形式もユーモアがあり、読んでいて楽しかった。2016/09/09
starbro
101
塩野七生も書いていない「奴隷のしつけ方」楽しく読めました。ローマ帝国の後期に解放奴隷が力を持った理由も良くわかりました。もっと安価かと思っていましたが、標準的な奴隷で一人1,000万円程度してたんですね。現代でも奴隷的人間が2,700万人以上存在しているのはビックリです。かなりマニアックな内容ではありますが、現代の経営者が人を採用して教育し活用するのに通ずるものがあります。2015/09/13
えちぜんや よーた
99
奴隷といってもムチでしばきまわして、死ぬまでコキ使えばというものではないらしい。本人の能力に応じて適材適所に配置して、良い働きには食料配給や特別休暇で報い、主人に従順であることを徐々にすりこんでいく。長時間労働のデメリットも説かれていて、これって現代企業の労務管理書ですかね?2016/07/03
ロア
59
奴隷=会社勤めの私達、ご主人さま=上司、社長の図式がたびたび頭をよぎりつつ読了。自由市民への道は遠く険しいです(;^ω^)この本とは無関係だけど、アメリカの奴隷制度や先住民族迫害の方が何倍も何十倍も残酷だろうと思うよ。2016/11/15
Kawai Hideki
47
ケンブリッジ大学の古典学研究者が、紀元後1〜2世紀頃のローマ人貴族になりきって奴隷管理方法を解説する異色の本。奴隷を買う時の注意点、奴隷の反乱や脱走を防ぎ、効率よく働かせるための動機付けの方法、家畜としての奴隷の増やし方、罰や拷問の必要性と与え方、奴隷の解放と解放奴隷とのつき合い方などを解説。奴隷のモチベーションをコントロールしうまく働かせる方法は、現代にも通ずるところがある。奴隷制度という形はなくなっても、人は「自由」という名の下に、案外簡単に奴隷状態に慣らされてしまうのかもしれない、と思った。2016/08/04