内容説明
新しい文化が生まれる場所の真ん中には、インターネットと音楽があった。2007年、初音ミクの誕生と共に始まった三度目の「サマー・オブ・ラブ」とは。
目次
僕らはサード・サマー・オブ・ラブの時代を生きていた
第1部(初音ミクが生まれるまで;ヒッピーたちの見果てぬ夢;デイジー・ベルからボーカロイドへ;初音ミク誕生前夜)
第2部(「現象」は何故生まれたか;電子の歌姫に「自我」が芽生えた時;拡大する「遊び」が音楽産業を変えた;インターネットアンセムの誕生 ほか)
未来へのリファレンス
著者等紹介
柴那典[シバトモノリ]
1976年神奈川県生まれ。ライター、編集者。音楽ジャーナリスト。出版社ロッキング・オンにて『ROCKIN’ON JAPAN』『BUZZ』『rockin’on』の編集に携わり、その後独立。雑誌、ウェブメディアなど各方面にて編集とライティングを担当し、音楽やサブカルチャー分野を中心に幅広くインタビュー・記事執筆を手掛ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
山田太郎
46
元ロッキングオンの人だなと思いつつ読む。食わず嫌いはいけないと思いつつも50近いおやじが近づける世界でもないよなこれはと思った。米津さんもそんなにすごいもんかなこれと思ったし。年取ってくると、なんか昔見たことあるような気がして新鮮なものがなかなかなくなってくるよなと。2017/01/06
佐久間なす
36
内容としては、初音ミクを音楽史と結びつけて論じたもの。 初音ミクに対しては、バーチャルアイドルであり萌えキャラであるという視点しか持っていなかったので、楽器としてとらえその発展の様子を音楽史と結びつけるこの本の考え方は、とても新鮮でした。 初音ミクが登場したことにより、音楽業界という世界がどう変化していったのかよくわかり、音楽好きとしては興味深かったです。 初音ミクをはじめとするVOCALOIDが一過性のブームでは終わらせず、カルチャーとして日本に根付くよう、これから応援していきたいです。2014/07/29
きいち
32
google chromeのCM、“Everyone,Creator”、あれには本当に心震えた、その震えの理由を、初音ミクという場に流れ込んでいる伝統の大きさと教養の分厚さを追っていくことで解き明かしてくれる。文化でも商売でも、過去と断絶したものとして語られがちな「今」だけれど、それぞれの担い手は当然、音楽の歴史、インターネットの歴史、おたく文化の歴史を踏まえているからこそ横へ横へとつながっていくことができる、『特定の個人の文化じゃなく、たくさんの人が作るカルチャー』、これは本当に、誇るべき伝統の継承だ。2014/06/14
活字スキー
22
【答え】ミクさんがマジ天使だから。2016/02/21
フルケン
18
その存在は知っていたけど、具体的にはまったく知らなかった初音ミク。彼女?の偉大さがよく分かる一冊でした。革新的な技術を持ったボーカロイド、という面はもちろんのこと、その象徴としてのキャラクターが、クリエイターたちの想像力を喚起し、音楽・動画・イラストなど、多岐に渡っての創作の連鎖をもたらした現象は、自分自身で実体験した訳では無いが、本書を読みながら興奮を覚えた。今後、初音ミクというハブを通して、どんな創造が生まれてくるのか、期待したい。2014/04/22
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