内容説明
世界を止める、死をアドバイザーとする、力が自分に近づく―呪術の至高へと出発する第3作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
粉っしー
2
「見ないこと」をするが大きなテーマになっている。小石を、小石としているのは世界がそう「見ている」からであり、それを「見ない」ことにより、呪術的に小石でないものに変える訓練を行う。主人公の説明と意味を求める性格は、世界を現実側に縛り付けてしまうためNG。矛盾のようなこの技は、禅問答の感覚に近いのかも…2016/07/21
つだしょ
1
1)部屋で読書をするという習慣はここ最近で、それまではカフェでしていた。外でしなければいけない、楽しいこと、ストレスを解消できるようなことというのは、外にあって、それはとても時間とお金がかかるものだ、という植え込み・刷り込みが強迫観念のようにあった。というか、それを強迫観念だと相対化できるのは、ドン・ファンが言うように、親や世間、社会に世界の見方・経験の仕方はこうだと刷り込まれて植え込まれてしまった世界から抜けるからだ。距離を置いたというのでは不十分で、そこから抜け出して違う惑星に立つというほうがいい。2022/02/19
でろり~ん
1
幻覚体験を除いて書かれているのだから、前二作より呪術師の言っていることが明確になっているかというと、さにあらず。アメリカ大陸の先住民はモンゴロイドだからなのか、世界観にアジア的な神秘感を感じたりしたのですが、著者の質問がズレているなあ、と最後までイライラしました。呪術師って今でも存在しているんでしょうかね。受け入れてもらえたことはこの著者ならではの希少なことなんでしょうけれど、もう少し東洋的な感覚を理解している人が同じことをすれば、かなり具体的な感動を受け取ることができるんだろうになあ、と残念なのでした。2019/04/06
fried_bogy
0
圧倒的。 『ドン・ファンの教え』の内容を補完というか、カルロスが少しずつ理解できてきたことでなぞり直しているというか。それにしても、このシリーズ全ての巻に大切な言葉が書き記されている。2020/03/26