内容説明
1990年代のサンフランシスコを舞台に若きダイクの詩人ミシェルが、永遠の愛を求めてパンクシーンを駆け抜ける。ラムダ賞最優秀レズビアン小説賞受賞の自伝小説。
著者等紹介
ティー,ミシェル[ティー,ミシェル][Tea,Michelle]
1971年マサチューセッツ州生まれ。20代前半をアリゾナ州で過ごしたあと、サンフランシスコのミッション地区へと移り、ダイクカルチャーとストリートポエトリーに大きな影響を受ける。『ヴァレンシア・ストリート』は、ラムダ賞の最優秀レズビアン小説賞を受賞した。小説やノンフィクションを発表するほか、ベストセラーとなったアンソロジー編纂など精力的に活躍。詩の朗読イベントSister Spitの共同創設者でもある
西山敦子[ニシヤマアツコ]
翻訳家。慶應義塾大学大学院文学研究科修士課程卒業。アメリカ文学専攻。DIRTYという名前でパンクファンジンKathy zineの制作者としても活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
兎乃
19
          
            本書は2000年4月 著者ミシェル・ティーが29歳の時に出版、彼女のメモワール三部作の第2作目にあたる。版元シール・プレスは1976年に創設されたフェミニズム系出版社。他作品も翻訳本がでればいいのに...。物語の舞台は、1994年サンフランシスコのミッション地区(タイトルはこの地区の通りの名)を拠点とするダイクたちの世界。ダイク・サブカルのロマンス、著者であり主人公であるミシェルと女性たちの恋愛、北米DIYカルチャーのメッカであるミッション地区に暮らすオルタナティヴな人々のスケッチが綴られる。→ 2013/03/21
          
        藍
3
          
            いっそ露悪趣味かな?と思うくらい様々なエピソードが書かれていますが、どこか淡々かつカラッとしているのは原文の力か訳者さんの力か。2016/10/02
          
        じゅういちじゅうに
3
          
            自分の友達の友達の家に何故かいて、彼女の日記を読んでいる感じ。必ずしも面白いとは思わないのだけれど、ページをめくっているうちに何故だか自分が作者の作り出す世界のなかに立っていて、同じコミュニティの中のひとりとして彼女の行動を眺めているような気にさせられてしまう。実際の世界に帰ってくるとなんとなく落ち着かない読後感が待っていた。2011/07/10
          
        水蛇
2
          
            再読。信頼の西山敦子さん訳。ぼそぼそ荒れ狂うライオットガールミシェルの恋の日々は一見すると猥雑なんだけど、そこにいなかったわたしたちにその場の空気を伝えるときのタッチに彼女の聡明さが見えてしまう。無傷でいられない敏さが。へんなところをめくるようでいてかなしいほど的確。わからないうちに一緒に飲んでる。
          
        とちぼり元
2
          
            パンク、は悲しい。いい世界って何だろう?いい子になりたいって言うのが核にあるのに、徹底的にダメ人間だから。だから愛しい。2013/02/10
          
        

              
              
              

