ＣＨＯＣＯＬＡＴ ＢＵＮＫＯ 慈しむ獣 愛す男

火崎 勇【著】

心交社（2015/10発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 251p／高さ 15cm
• 商品コード 9784778118815
• NDC分類 913.6
• Cコード C0193

内容説明

両親を亡くし父の知り合いの神代誠士郎に引き取られた小倉広夢だが、無愛想で無口な神代は子供の広夢には恐ろしく、心を開けないでいた。そんなある日、広夢は古い蔵の中で守り神だという人語を話す狼・クラと出会う。クラは幼い広夢の話を聞いてくれ、以来広夢にとってかけがえのない存在となった。そして月日が流れ大学卒業を目前にした広夢は、クラにある秘密を打ち明ける。いつしか神代に抱くようになっていた恋心を…。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[nono]

BL。両親を亡くし親戚をたらい回しにされた広夢と、引き取ってくれた神代。幼い頃から自分の願望は叶えられないと諦めきった広夢がもう不憫で健気で泣けてくる。おずおずと伸ばすその手を強面の神代が漸く取ってくれて本当に良かったです。モフも堪能。しかし広夢の幼い頃の描写は辛く、こうなる前に行政は!?とBLにあるまじき感想も。｢俺の幸せは俺が決める。｣心に響く一言でした。

2016/07/15

[しましまこ]

モフ買い。四歳で両親を亡くし、親戚をたらい回しにされた広夢が落ち着いた先は、父の友人という神代の家。無愛想で無口な神代にビクビクと暮らす広夢だったが、ある日、蔵で守り神という立派な狼に出会って…素直に神様を信じる広夢が可愛い。もっとちみっ子と狼パート読みたかった、そんなに急いで育たなくてもいいのに。

2015/10/13

[けい]

うるうるのきゅんきゅん。また泣かされた。なんでか、火崎さんの話には、よく泣かされる。泣きツボなのかな。末長くお幸せに。あと、イラストも好き。

2015/11/03

[cicoppe]

面白くてするするっと読めました。解っていて読む心地良さを味わえた。受けの清純な性格も、攻めの無愛想だが愛情深いところも魅力的で好きでした。同じ作者の「悲しい獣」と、似てるなって思いました。

2015/10/29

[華緯]

面白かった。このお話は好き。登場人物が少ないから、当然カラクリも読めてしまうけど、それでも上手に騙してもらいました。神代に引き取られてからも顔色を伺う広夢が唐突に成人して、一瞬、気持ちがついていけなかったけど、なんとか軌道修正;;…自分の気持ちを全て聞いてもらえるクラの存在が大きい。もしかしたら独り立ちを促す神代の言葉より、もう会えない…というクラの言葉のほうが広夢には痛手だったかも…。その後の広夢の、全てを諦める様子は何より痛かった…。…若林は邪魔だと思ってしまうけど、あの芝居はさすがにバレバレだよ…。

2015/10/10