出版社内容情報
世界がぼくらの戦いを知る。加速する第4巻
「全ての人間がそれぞれの、主役だろ。」
2007年にTVアニメ化され、第14回(2010年)文化庁メディア芸術祭の優秀賞を受賞した名作が、完全版(全5巻)で復活!
少年少女たちの心の機微を丁寧に描き、その斬新な設定で巨大ロボットものの新境地を開いた『ぼくらの』は、その後に漫画・アニメ・ゲームに大きな影響を与え続けているゼロ年代SFを代表する一作です。
今回は、描き下ろしカバーイラストはもちろんのこと、雑誌掲載時のカラーを完全再現、巻末には作品世界を深く読み解くための設定資料を特別収録。さらに、最終5巻には≪描き下ろし新作漫画≫を収録した完全版となります。
11人目の操縦者・往住愛子(アンコ)は、アイドルを目指す女の子。
TVキャスターでもある父は、娘の奮戦を全世界に配信するためコックピットに乗り込む。
尊敬する父を前で、アンコの戦いが始まる。
終幕に向かって加速する第4巻!
(本巻には第41話「往住愛子4」から第53話「宇白順1」を収録)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
眠る山猫屋
43
愛蔵版での再読。子供たちの自己犠牲に目がいってしまいがちだが、この物語の導いてくれる場所は遠くて深い。敵を倒せば自分の命も失われるというルール。けれど子供たちには、それより重い問題がのし掛かる。相手の世界がまるまる消える(つまり大量虐殺の責任を負う)、戦場に立てるのは自分だけ、まわりは誰も理解してくれない。消えていく命を計測できてしまう。自分を勝たす為に大人たちが犠牲になる。逃げる事の許されない戦場。今巻はアンコのお陰で事態が世界に認知されたが、戦場は待ってくれないし、理解もされないままだ。(続→)2024/10/19
JACK
13
☆ 地球の命運をかけて巨大ロボットに乗って戦う少年少女たち。もし負ければ彼らの地球は消滅する。しかし、戦闘に勝ったとしてもパイロットは死ぬ。避けられない死を目前にして彼らはどうするのか。自分が死ぬとしても家族や友達のために戦うしかない。それぞれの家庭には様々な事情があり、複雑な家族への想いが描かれます。残酷で切ない物語。2020/10/20
うぃ
3
3.0 構図的に描かない部分があるのが上品。2020/10/27
tamanya7
3
カンジ、他のキャラに比べて印象が薄かったけれど、一番揺さぶられた。 残り少なく閑散としたコクピットで、冷静に状況判断する一方、一見分かりづらい友情の厚さ、迷い、そして子供に託されるには重過ぎる選択。 今までの謎がだいぶ明かされたが、もうひと山ありそう。2020/10/11
蝉、ミーン ミーン 眠ス
2
これまでの積み重ねによる覚悟の重みがしっかりと感じられる。2022/12/31