出版社内容情報
あの幻の続編がついに初単行本化!
バブル景気まっただ中の1989年、雑誌『ビッグコミックスピリッツ』に連載された『サルでも描けるまんが教室(愛称“サルまん”)』は、まんが界のタブーをことごとく打ち破る異色のまんが入門まんがとして日本中の話題をさらった。それから18年後の2007年、続編『サルまん2.0』が雑誌『IKKI』で連載開始。ところが間もなく相原と竹熊は制作方針の違いから激しく対立し、ふたりは8回目で連載打ち切りを宣言した。この歴史的な“サルまん2.0の悲劇”以後、業界では『サルまん2.0』の名は口に出すことさえタブーとされていた。
それから10年後の2017年、水面下での交渉と関係各所への粘り強い働きかけにより、ここに初の単行本化が実現した。
あの時、連載が中断した本当の理由は何だったのか、ふたりの関係はその後どうなったのか。本書に収録した座談会では関係者が10年ぶりに集まってその真相を激白している。
巻末付録:相原・竹熊ふたりの蜜月時代に発表されたグラビア記事『遠くへ脱けたい』(単行本初収録、オールカラー10ページ)、短編『サルまん21』(雑誌掲載時のカラーページを初再現)。その他秘蔵資料満載。
相原 コージ[アイハラ コージ]
著・文・その他
竹熊 健太郎[タケクマ ケンタロウ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さよなら中山美穂・寺
77
快作『サルでも描けるまんが教室』の続編である。『サルまん』から二十数年経ったのだと思うと感慨深い。パロディの傑作である。今読んでも面白いものであると思うが、若者が見ると古いのかも知れない。この続編ではメディアミックスを志すが挫折。せっかく面白いのに途中でいきなり終わっている。もうちょっと読みたいぞ。『サルまん』はパロディというのはかくあらねばという見本である。宮武外骨的だったり筒井康隆的であったり。テレビでは今やパロディの笑いは無くなった(予算の問題であろう)。本の世界では死に絶えてほしくないものである。2017/07/07
アズル
17
妙に読後感が悪かったです。竹熊さんのやってみたいと思っていた「メディアミックス」が尻切れトンボとなりました。お千代さんと新顔のてふてふさんのコラムをもう少し読みたかったです。2017/06/30
kei-zu
9
自分の経験からいいますと、共著は「俺の背中は任せた!」という信頼感が書く楽しみの一つです。 本書の失敗の原因はいろいろあるでしょうが、もともと無理筋であった企画(時代的なタイミング、編集部の支援体制を含め)に「乗れなかった」執筆側の失敗に学ぶことは少なくない。2020/10/02
還暦院erk
6
表紙のインパクトが懐かしくて即買い、即読了。未完だったのか…往年のサルまんより漫画蘊蓄要素が少なかったのは正直残念だったけれど、p72のミッ○ィーパロディの恐怖と衝撃が味わえたのは収穫。…この1コマ、幼児に見せたら大体の子は泣くと思うし、大人でも夜中にフイッとこの絵が天井に浮かんだら絶叫すると思う。あと、写真企画のサルまん資料室や謎の旅行記が割と面白かった。みんな30年前は若い!アタリマエだが。2022/02/24
まつじん
6
こりゃ~ヒドイ楽屋オチにしてもあんまりだ。2017/07/09