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内容説明
同時代の漫画、懐旧の漫画、密やかな漫画散歩の愉しみ。
目次
第1章 描かれた少女たち(現代の「若草物語」―吉田秋生『海街diary~蝉時雨のやむ頃』;北海道の小さな町で育った姉と妹―ヤマザキマリ『ルミとマヤとその周辺』 ほか)
第2章 トキワ荘と仲間たち(大いなる物語―手塚治虫『アドルフに告ぐ』;「テラさん」の残した夢―寺田ヒロオ ほか)
第3章 気になる人とその世界(四コマのあたたかい町物語―小坂俊史「中央モノローグ線」;清潔な静けさを描く―三好銀『三好さんとこの日曜日』 ほか)
第4章 つげ義春とその周辺(町内散歩者のはかない夢;物哀しさの詩情 ほか)
第5章 漫画の舞台を歩く(つげ義春への旅;「東京の台所」の戦後―上村一夫「関東平野」の世界 ほか)
著者等紹介
川本三郎[カワモトサブロウ]
評論家、翻訳家。44年東京都生まれ。『大正幻影』でサントリー学術賞、『荷風と東京』で読売文学賞、『林芙美子の昭和』で毎日出版文化賞などを受賞。村上春樹、大友克洋をいち早く評価して注目されて以降、『銀幕の東京』などの映画論のほか、都市論、町歩きの分野の開拓者でもある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 評価
マンガ道の本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
36
川本三郎の漫画に関するエッセイやコラムをまとめた本書。古いものでは1970年代に書かれた(岡田史子を取り上げた)ものもあれば、吉田秋生『海街diary』のような最近(本書の刊行は2012年)のものまで、幅広い作品が紹介されている。その吉田の『櫻の園』を小児ぜんそくの視点から捉えて語っていたり、あるいは「つげ義春は風景の発見者であり、路地裏の散歩者である」と端的に表現していたりと、読ませるエッセイとなっているのはさすが。(つづく)2022/05/27
阿部義彦
17
図書館本2012年小学館クリエイティブ刊。評論家の川本三郎さんの極私的漫画論。岡田史子、大友克洋、高野文子、ヤマザキマリ等。ほぼ半分を使って語られるのがつげ義春で、特にその旅の跡とその周辺に関しては詳しいです。『他方でつげ義春は知られてない異様な温泉も訪れている。その温泉は定義温泉という。宮城県の山奥にある。仙台からバスで二時間の所にある。ガイドブックには載っていない、何故なら~』仙台在住の私は1981年にここに治療の為宿泊しました。大震災で営業を止めて今は廃墟になってますが。つげさんも来てたとは驚き。2023/03/21
ruki5894
2
とっても面白かった。読んだことあるものからないものも。ただ残念なことに今は入手困難なものもある。今は、吉田秋生を読み返して、これから高野文子を読み直す。図書館から借りた本だけど、欲しくなっちゃった。2012/07/27
イカ男
1
著者の守備範囲の広さに感服する。文学評論、映画、町歩き、翻訳、そしてマンガ。広さだけでなく、内容の掘り下げが深い。2012/11/08
月華
1
図書館 思っていたよりもかなりかたい内容でした。2012/07/28