出版社内容情報
超絶描写力で紡ぐ、いきもの×SFの世界
■『これ描いて死ね』とよ田みのる、オモコロ編集長・原宿 推薦!■
生物愛特濃!
精緻に描き込まれた生物達に並々ならぬ愛情を感じました。コミティアで見かけたら絶対買うやつ。
こういう愛に溢れた漫画に出会えるととても嬉しくなります。
[ とよ田みのる ]
流れの底に、夜の陰に、ぬかるみの中に眼を凝らすことから始まる小さな命への賛歌…
と思いきやサイバーパンクもあるの!? 嬉しい!
[ 原宿 ]
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喋るカニとの沖縄旅行や巨大ミミズハゼとの地底探検、謎の寄生生物との研究の日々、ヒト以外の生物が地球上から消えてしまった未来の物語など、研究者・キリコと様々な生き物の不思議な交流を描く作品集。
この本でしか読めない描き下ろし漫画、石垣島を舞台にした「南(ぱい)ぬ蟹探訪」も特別収録。石垣島で開催されるという<カニの誕生日会>に招待されたキリコが見たものは…
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
s_s
7
良い意味で小学館らしくない作品集。同人誌にて発表された4編に、描き下ろしの1編を加えて完成された1冊。どれも同人作品らしい尖り方と、生物への愛に溢れており、読んでいて嬉しくなる。途中までは、作者の体験したリアルにフィクションを僅かに混ぜ合わせた、紀行文じみた作品集といった印象であったが、4編目の『テフテ』に度肝を抜かれた。この作品だけはかなり濃密で刺激的、壮大なスケールで感動した。掲載順としても本作品を巻末間際に配置していることを称えたくなるレベル。作者の今後を注視したくなるような出来栄えの1冊であった。2025/06/27
へ~ジック
5
自由な雰囲気のお話たちだった。2025/08/04
minochan
5
ツイッターで読んだやつもあったけど紙で読む良さもあった。生き物の書き込みが細かいSFが好きという自分の性癖を発見しつつある2025/07/06
Fumitaka
3
斜線を多用した絵と、水棲生物が喋ったり地下世界を案内してくれたりする微妙にゆるい世界は、「恋愛・競争・正義」とは無縁な世界(トジラカーン・マシマ「逸脱者たちが見る不思議の夢」。『ユリイカ 2024年1月号 特集*panpanya ―夢遊するマンガの10年―』所収、青土社、2024年、p. 192)を得意とする作家を思わせるが、途中の中篇はアオスジアゲハを追う別の主人公の「正統派」の壮大な物語が展開される。地球を見上げる図(p. 162)が美しい。僕もアオスジアゲハが好きです。「間隙旅行」が一番好き。2025/08/13
こぼこぼ
3
panpanya風味を感じる少し不思議系作品集。ゆるーい「琉球蟹探訪」から終末SF味が強い「テフテ」迄,バラエティに富んだ作品が5編。「テフテ」が緩急自在という感じで大変面白かった。2025/06/18