内容説明
八ケ岳、錆びた赤黒いトタン屋根、寒天を煮る匂い、そこに暮らす人々、そして御柱祭―。自分の芯まで染みついて離れない少年の日の風景を、まっすぐな写真と静かで飾らない言葉が描き出す。デビュー作『アジアン・ジャパニーズ』以来、アジア、ニューヨーク、そして東京を見つめてきた小林紀晴が、その眼差しの先をはじめて故郷に向けたフォト・エッセイ。
目次
シカノニク
キオク
シモノセキ
イセキ
ヤブ
ハツジョウキ
ショウガクイチネンセイ
ハラヤマ
キノコトリ
著者等紹介
小林紀晴[コバヤシキセイ]
1968年長野県生まれ。東京工芸大学短期学部を卒業後、新聞社にカメラマンとして入社。3年後退社し、フリーカメラマンとして活動を開始する。1995年アジアを旅する日本人を追った『アジアン・ジャパニーズ』でデビュー、ロングセラーとなる。1997年『DAYS ASIA』で日本写真協会新人賞を受賞
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感想・レビュー
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うえ
4
諏訪盆地、御柱祭の写真エッセイ。「七年に一度、小さな盆地は姿を変える。正しくは六年に一度なのだが、土地の人は昔ながらに七年に一度という。申と寅の年ごとに約千二百年続く」「御柱祭は祭りと呼ばれているが、かつて氏子たちにとっては神事をのぞけば間違いなく純粋に労働そのものだったはずだ」「下諏訪の駅前からバスに乗って、矢じりの原石である黒曜石を拾いに行くことにした…本州ではここでしか採ることはできないと聞いた。縄文人が八ヶ岳周辺に多く住んでいたのは、この石が、ここで採れるということが大きな理由らしい」2015/05/22
ロバーツ
1
長野県諏訪の御柱祭を中心とした写真集。著者の郷土愛を感じる。2019/07/06




