内容説明
それはゴヤの「裸のマハ」から始まった…19世紀から20世紀の初頭の裸婦像の傑作を多数掲載。画家たちが追い求めた究極の“官能美”がここにある。
目次
はじめに ヌードアートの世紀 美とエロスの裸婦像たち
名匠たちの裸婦像(ゴヤ;ドラクロワ ほか)
第1章 ヌードアートの黄金時代(新古典主義の誕生;新古典主義とアカデミスム ほか)
第2章 裸婦像の巨匠たち(ドミニク・アングル;ウィリアム・アドルフ・ブグロー ほか)
第3章 裸婦たちの競演(神話のなかの女性;聖書のなかの女性 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
21
一般的に「美しい」と感じられるヌードが紹介されています。個人的に好みなのは裸体に意味がある絵画です。クールベの「世界の起源」が与える力は、21世紀になっても不変だと思う。2020/07/20
双海(ふたみ)
9
裸体像(ヌード)とは、ただの裸体(ネイキッド)ではない。画家によって再構成され、均整のとれた理想的な肉体のイメージ、それがヌードである。西洋絵画において、ヌード絵画は15世紀以降、数多く描かれてきた。そして、肉体美を探求したルネッサンス、写実的なバロック、優美なロココの時代を経て、19世紀以降、ヌード絵画は黄金期を迎えることになる。2024/02/05
キリル
8
19世紀から20世紀の絵画史をヌードアートの視点からたどっていく本。官能性に目が行きがちな裸婦像が体制側の走狗となり果てた当時の主流美術へのアンチテーゼにもなっていたのは面白いところです。写真のような精彩な絵画もありびっくりしました。初めてクールベを見た時の衝撃は忘れられませんが、一部着衣を残すことで生じる官能性に気づいているクールベ先生の前衛性には頭が下がります。ルノワールのやわらかい色合いはやはり好みですし、この本で初めて知ったブクローも好みの感じっぽいので美術館で作品を見てみたいなぁと思いました。2021/12/17
kaz
1
当たり前ではあるが、画家によってヌードのタッチ、描き方が全然異なるのが面白い。 2019/12/22