内容説明
静寂とは何か。静寂はどこにあるのか。なぜ今、静寂が重要なのか。人、環境、情報、時間…あらゆる物事がめまぐるしく変化する時代。常にノイズにさらされ、ストレスを抱えるわたしたちに今もっとも必要なもの。
目次
なぜひとは沈黙を恐れるのか
極限の地で感じる静寂
宙からの視点で見る
内なる静けさ
「音」に対する認識
静けさが苦痛なときもある
何もしないでいることのむずかしさ
ひとはたった十五分間の孤独と静けさにも耐えられない
SNSとドーパミンの罠
充実した人生だったのか、という不安〔ほか〕
著者等紹介
カッゲ,アーリング[カッゲ,アーリング] [Kagge,Erling]
1963年生まれ。世界で初めて三極点(南極点、北極点、エベレスト山頂)に到達した世界的に有名なノルウェーの冒険家
田村義進[タムラヨシノブ]
1950年大阪市生まれ。金沢大学法文学部中退。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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けんとまん1007
40
静寂。これほど、芳醇な時間もないのではと思うようになった。これは、自分で求めないと得ることができない時間・空間だと思う。明け方、自家菜園でそんな時間を経験したことがある。無音で、時間のギアがコトリとわかるような時間がある。自分自身が、世界に溶けこむような瞬間。きっと、禅の世界にも通じるのかと思う。2021/01/19
aloha0307
30
人間は沈黙を忌避し、あれやこれやの用事をつくり(無理にでも??)、いつも忙しくしている。著者:ノルウェー人 ガッケさん 本書執筆の動機は、賑やかさより静けさのほうに価値があるとは一般的に考えにくいところにある。”もっと もっと”でなく、何かを手放し折り合いをつける...静けさは”控えめな贅沢”なのですね✿ 絵画 Opie画のsunrise 究極の静寂です✿✿ 天国の背景を醸す色合いはこのようなのではないかな✿2020/05/24
双海(ふたみ)
14
静寂とは何か。静寂はどこにあるのか。なぜ今、静寂が重要なのか。この3つの問いの答えを見つけだすために、著者が語った33の試み。「静寂」を感じ、向き合う事によって得られる心身の解放。ストレス社会に生きる人たちに、今読んで欲しい一冊。2024/01/28
なま
12
★4 著者は世界で初めて三極点(南極点、北極点、エベレスト山頂)に到達したノルウェーの冒険家。静寂は「贅沢品」であり、静けさにも「社会的格差」があるとする。私自身も登山で「無音」の中に身を置いた事がある。また10代後半に日常生活で行う雑務や仕事の時間を平均寿命から差し引いて、自分にかけられる時間を算出して意識した。同じく静寂の時間も誰にでも、どこにでもあるが故意に作り出さねばなかなか手に入らない。立ち止まる勇気。様々なテクノロジーやSNS、騒がしさと忙しさに価値を置く人々に無意識になるのだけはさけたい。2023/10/01
林克也
6
20年来耳鳴りが続くが、静寂を得ることができるだろうか?この本を読むと、肉体的、物理的な静寂は得られないが、精神的な静寂ならなんとか得ることができるのではないかと思える。静寂とは無音状態のことではないし、どんなに五月蠅い環境のなかでも静寂を得る手法を身に付けたい。「静けさは格差のひとつであり、健康で豊かな人生を送ることができる機会の差は歴然としている。」とあるが、静けさの価値がわからない人にとってはその“格差”さえも解らないだろう。2019/03/19
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