内容説明
「5年後の生存率は8%」4度がんを告知され、ついに余命宣告を受けた若き父親の決意。それは、彼がいなくなっても、幼い娘が高校を卒業するまで毎日父親からのメッセージを受け取れるようにすること。平凡な毎日が、何気ない言葉が、ある日を境に突然かけがえのないものになる―余命宣告を受けた父が紡ぐ愛する娘へのメッセージ。
目次
第1章 突然の病魔
第2章 光はどこに
第3章 ナプキン・ノートブック
第4章 がんと“共生”する
第5章 再び神のもとへ
第6章 ナプキン・ノート現象
第7章 言葉の贈りもの
第8章 僕のライフライン
第9章 エマに贈る人生のレッスンリスト
著者等紹介
キャラハン,ガース[キャラハン,ガース] [Callaghan,Garth]
ニューヨーク州サラナク・レイクに生まれ、ポート・ライデンという小さな町で育つ。大人になってからはずっとヴァージニア州リッチモンドで、妻リッサと娘エマと暮らす。現在45歳。4度がんの告知を受けながらも、毎日エマにお弁当を作り、ナプキン・ノートを書き続けるかたわら、すべての親が子どもにお弁当を作り、ナプキン・ノートを添えるようにと自身の経験を語る活動を続けている
小林玲子[コバヤシレイコ]
国際基督教大学教養学部卒、早稲田大学院英文学修士。サイマルアカデミーで翻訳を学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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コンチャン
5
つんくさんの「だから、生きる」に続いて、ガンに冒された著者の物語を読みました。この作品の中で紹介された言葉たちは、どれもシンプルながら深い意味を持つものばかりでふむふむと読ませてもらいました。この作品の大切なことは、ガンだからどうのこうのではなくて、自分の大切な人(ここでは娘)にどれだけ自分の気持ちを伝えることができるか、そういう機会を作ることができるかってところにあるような気がします。子どもを持つ親の立場としても、いろいろと考えさせられる作品でした。2016/01/08
すいれん
2
父と娘の関係が、ある時点で同格になるのが感慨深い。娘は早く大人になろうと…ならざるをえないのかもしれないけど…するし、父は弱みをみせることがでくるようになる。人生のレッスンリストは必見。遺産ってお金や宝石や土地建物だけじゃない。父に愛された自覚のある娘は最強だもの。2016/05/18
菱沼
2
人との縁をあまり大事にしてこなかった私には、「つながる」ということが希望でもあり、また恐怖でもある。太く重苦しいしがらみはいらないけれど、紙ナプキン程度の軽いつながりは持っていてもいいかもしれない。何より、余命宣告を受けて、できるだけ普通の日常を続けようとする筆者の勇気と、スター・ウォーズはやっぱりすごい、ということを思った。筆者と、その家族の毎日ができるだけ長く続くよう祈っている。2016/04/26
こめんぶくぶく
2
4度のガンを患い余命宣告を受けた若き父が、愛する娘に毎日紙ナプキンにメッセージを書き、お弁当の中に入れて送る。娘が高校を卒業するまで「一日一枚」。彼の選ぶ言葉、語る言葉は力強く、温かく心にストレートに響いてくる。そして、大切な家族とのありふれた日々以上にかけがえのないものはないと改めて気づかされた。自分の周りの大事な人たちに心から伝えたいことを「今」伝えたい。2015/10/22
Yuki Endoh
1
すごく素敵な小説。2016/04/23