内容説明
東京とパリで繰り返した、出会いと別れ。それでも猫を離さなかった。ミュージシャン、「ボンズール・ジャポン」編集長…etc.さまざまな表情を持つ著者が、愛猫と過ごした激動の日々を描く渾身の書き下ろしエッセイと、日仏の猫事情をリポート。
目次
第1章 夜明け前(はじまりの物語;自由とリスク;新世界への扉)
パリの猫ルポルタージュ
第2章 巴里へ(孤独と手をつないで;彼女のPARIS;一匹狼の修業時代;おまえを離さない)
第3章 終と希望の住処(低迷と晩年;旅立ち;通過儀礼;やわらかな再生)
日本の猫ルポルタージュ
動物のお医者さんに聞く―猫についての、さまざまなお話
著者等紹介
猫沢エミ[ネコザワエミ]
ミュージシャン、エッセイスト、映画解説者、フランコジャポネフリーペーパー「Bonzour Japon」編集長。1996年、コロムビア・トライアドレーベルよりデヴュー。15枚のCDリリース後、2002年よりパリ在住、現在は東京とパリを往復する生活。音楽活動のほか、映画解説、文筆業など幅広い分野で活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
58
激しい猫愛におののきました。 マンションのゴミ置場に生ゴミと一緒に捨てられていたピキ。エミさんに助けられた事で、フランスにも渡り幸せな13年の猫生だったのではないでしょうか。 フランスから日本へ戻る時の、日本の検疫制度の厳しさとわかり辛さには驚かされました。エミさんがピキを大切な家族の一員として諦めない姿には感銘を受けました。 偶然ピキの最期を看取った動物病院が我が家の近くとわかり、我が家の(丈夫ですが) 猫の為にメモ。2016/03/14
スリカータ
24
読む前から「泣くだろう」と分かっていた。一昨年から病猫のケアをしている身では、途中で辛くなるかとも思ったが、文章の上手さに引き込まれて一気に読んでしまった。いつか必ず訪れる愛猫との別れを、自分はどのように乗り越えられるのか自信がないのだが、猫沢さんの身悶えするような文章が心に刺さる。勢いで猫沢さんのInstagramもフォローした。愛猫の亡骸や遺骨の写真も載せてあった。心が揺れる。自分の愛猫を抱きしめ、その温もりをしっかりと確かめた。2022/02/05
いづむ
12
猫との出会いと別れの記録。飼い主である著者の気持ちの動きを自分も一緒に感じながらの楽しく辛い読書でした。子どもなど別の人間との信頼関係と、ペットと築く信頼関係とは同列のものではないという分析に深く納得。だからこそ動物と生きることの尊さが人間を支えるのだなあと思いました。(購入本)2014/10/08
akarick777
7
泣きました。猫は気まぐれなんて話もあるけれど、猫って実は人に寄り添ってくれる生き物だと思う。いつもよく見てる、ホント。猫沢さんと猫たちとの絆、運命の出会い、どのお話も本当によかった。猫沢さんの生き方にも刺激を受けました。2022/09/19
timeturner
4
著者のすさまじい精神力に圧倒された(ちょっと引いた)。この人がフランスに渡ったのは大正解だったと思う。日本式の枠にはおさまりきらないからね。軟弱な一般人の参考にはならないけど、ぽかんと口を開けて読むぶんには面白い。2018/01/23
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- 和書
- 近代日本の国際認識