内容説明
イチローがミーティングの一番乗りだった。毎日違う選手が、昨日の食事のお礼を言いながら通り過ぎていく。イチローが影でチームをまとめあげていた。
目次
プロローグ―戦い続ける侍たちへ
原監督からの電話―侍たちの人選
原監督の歌―熾烈だった宮崎合宿の競争
イチローと指揮官の対話―東京第1ラウンド開幕
松坂大輔からの重大発表―アメリカ第2ラウンド開幕
我々は勝てる―キューバとの死闘。ペトコパークの黒い霧
神を舞い降りさせた男―決勝トーナメント。韓国との決勝戦
エピローグ―私のWBC改革論
著者等紹介
高代延博[タカシロノブヒロ]
1954年5月27日、奈良県吉野郡下市町生まれ。智辯学園高から法政大学へ進み、3年秋に首位打者。社会人の東芝を経て1978年ドラフト1位で日本ハムに入団。一年目から俊足巧打の遊撃手として定位置を奪いゴールデングラブを受賞。翌年はベストナインに選ばれた。81年リーグ優勝に貢献。89年広島に移籍して現役生活11年で引退した。すぐに広島でコーチに就任、99年~01年は中日の守備走塁、02年日本ハム、03年ロッテのヘッドコーチを経て04年から08年まで中日の野手総合チーフコーチ。三塁コーチと内野ノックに定評がある。09年WBCでは内野守備走塁コーチを務め、現在は東京中日スポーツの評論家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
5 よういち
96
2009年に開催された第二回WBCに参戦した侍JAPANの姿を内野守備走塁コーチとして帯同した高代延博の目を通して描かれている。◆第二回WBCと言えば第一回大会で優勝をし、連覇を賭けて臨んだ大会である。あのイチローが不振に喘ぎ苦悩を続けたが見事に韓国との決勝でアドレナリンが噴き出すほどのタイムリーを見せてくれた、あの大会だ。当時の状況がありありと描かれている。しかし高代氏が見ていたのは監督、コーチ、選手、裏方さんたちの人間の部分である。そして彼らのその人間の部分が如何に素晴らしいものかがよく分かった。2020/02/29
Kazuyuki Watanabe
7
WBCを連覇した時の侍ジャパンの様子が書かれています。 韓国との死闘を思い出します。 画面から伝わってきたように、良いチームでした。 今年から阪神の内野守備走塁コーチということで、活躍を大変期待しています。今年は勝負所でのミスをなくして、打てなくても守って勝てるチームになって、優勝だ!! 原監督がこのWBCの監督をすることを通じてひとまわりもふたまわりも大きくなったのを感じます。 2014/02/15
やっち@カープ女子
2
やはりイチローのエピソードが印象的でした。 継続は力なりですね。コーチからの視点で気付いた事がとてもわかりやすく書かれています。
きら
2
日本が見事に二連覇を飾った第二回WBC。内野守備走塁コーチとして招聘された著者が、その大会前から大会終了後までの様子を綴った本。 WBC関連の本は何冊か出版されているが、内部に関わった人が書いているのは現時点でこれ一冊かな? さすが、外部からの視点で書かれたドキュメンタリーとはまた、ひと味違った内容で良かった。本当に、「一流」ばかりが集まった凄いメンバーだったんだなあ、と。十年後、二十年後にまた読み返してみたい。その頃、まだWBCは続いているんだろうか。そして、日本の野球はどうなっているんだろう。2012/10/01
Humbaba
2
WBCは結果として日本の二連覇という形で幕を閉じた。それは誰かひとりだけの功績というわけではない。それぞれの人間がプライドを持って自分の出来ることを最大限こなしたからこそ得られた結果である。2010/04/18