目次
大型ガソリン動車の誕生、高速試運転の実施
ディーゼル機関の搭載(キハ42500形)、外地への旅立ち
西成線での大惨事、代用燃料の使用
戦中、戦後の混乱、天燃ガス動車の登場(キハ42200形)
幻の電気式ディーゼル動車(キハ42400形)、DMH17の完成
念願の液体変速機の実用化
DMH17への換装(キハ42500形)、戦後製の増備車輌(キハ42500形42600番代)
キハ07としての再出発
形式と塗色の変更、各種改造について
形式、番代の変更を伴う改造〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えすてい
8
RMライブラリーのリバイバル。上下2巻を統合した。キハ07(キハ42000)の誕生からディーゼルエンジンへの換装、機械式からトルコン液体式への換装などを経て昭和40年代前半まで国鉄非電化ローカル線で使われた貴重な記録である。DMH17ディーゼルエンジンは戦後の時点で陳腐化とされてたのに国鉄が標準機関にしたのか・電気式よりも液体式にしたのかなどの証言もある。早い話、新しいものを開発するよりも既に国鉄の手元にあり低コストで量産でき実用化を急いでいたからである。キハ07は国鉄気動車標準化のパイオニアと言える。2022/06/15
えすてい
7
キハ07はキハ41000グループよりも製造数が少ないが、国鉄気動車の歴史・機械式気動車・私鉄譲渡の面からは、キハ41000よりも知名度は高いだろう。特に原著刊行時点ではまだ鹿島鉄道が存命でありキハ07改造のキハ601と602が活躍していて鹿島鉄道の名物車両であった。キハ07はキハ41000の3扉版、ではない。本書で強調してるのは、戦後のDMH17系エンジンの実用化である。これにより国鉄はその後大量のDMH17系エンジン搭載気動車を全国に送り出すことになる。その功績はキハ41000よりも高いかもしれない。2024/01/19
えすてい
5
キハ07は、RMライブラリーになる車両で数少ない自分が実際に乗ったことのある車両だ。鹿島鉄道キハ600である。ワンマン化改造されていたが自分が乗ったのは増結でもラッシュ時でもない単行運転のツーマン運転で車内放送も車掌の肉声。鹿島鉄道の廃止で今ではもう追体験できないのは残念である。2024/01/24