目次
大阪市電誕生
戦災からの立ち直り
合理化の時代に
新しい路面電車像を模索して
栄光の時代
衰退の時代へ
車庫配置図
著者等紹介
宮武浩二[ミヤタケコウジ]
大阪市交通局互助組合鉄道研究部
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感想・レビュー
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えすてい
7
大阪市電は1969年3月31日に全廃となったが、車両は綺麗であり、公営路面電車としては規模も車両数も格段に多かった。しかし、大阪市は戦前から地下鉄を整備してきたためか、市電の廃止は急速であり、また、軌道が車の走行ですぐに傷むのも廃止を加速させたという。軌道を修理しても修理しても加速度的なモータリゼーションで軌道はすぐに傷む。車社会に勝てなかった日本の路面電車ではあるが、大阪では市内を地下鉄を基幹交通とする「共通認識」があり、要員の地下鉄への配置転換のためにも、当時は市電廃止は是とされた。2020/03/27
えすてい
6
強固な市営モンロー主義と、商業都市故合理性を求める市民性か、車両でも徹底した合理性とサービス精神を兼ね備え、市電をあっという間に撤去し地下鉄整備に集中させるというのも、大阪らしい。最後まで残った区間が今里車庫と都島車庫に分断され線路が繋がってなかったことも、全廃を前提にしてたから既に不都合もなかったようだ。2020/05/15