出版社内容情報
17m級電車とは、現在の標準的な通勤電車の長さ20m(20m級)よりも3m短い、小ぶりな車体長の電車たちで、大正末期から戦前にかけて、後の国鉄の木造電車に代わって登場したのが鋼製車体の17m級国電です。こちらを昭和時代の電車のオーソリティ 宮下洋一氏が徹底解説いたします。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えすてい
8
17m級国電は、20m車が出てくるまで主に首都圏で広く活躍した電車だ。最初から20m車が主流だった関西国電とは趣が異なる。登場時は電化区間も短かったことから、専ら都心部、長くて横須賀線である。そんな17m車も、戦後は電化が広がり、20m車の躍進もあり、神奈川県の通勤路線にも広がっていく。さらに、木造事業用電車の老朽化もあり、ヤ・エ・ルの事業用電車にも改造されていく。このバラエティがまた二物を与えない個性的な顔つきばかりだ。戦災関係では70系客車は1頁3両掲載のみ。残りは私鉄譲渡である。これも東日本が多い。2024/01/17
えすてい
5
前窓のHゴム化は、事業用車を除けば営業用車では東日本ではほぼ見られず西日本に限定される。その西日本でもHゴムを施す窓は一両一両異なるのだが。なぜ東西でHゴムを入れるか入れないかの違いがあるのだろう。戦災復旧70系客車の写真が1ページ3枚あるだけでなく関東鉄道に譲渡された客車化された車両もあり、こういう「魔改造」も旧型国電ならでは。巻末の車歴表では台枠の型式も載っており、形式や年代によって台枠も異なっていく。さて、不祥事謝罪記事が版元の雑誌に掲載されたが、同じシリーズであるこの本には不祥事はあるのだろうか。2024/01/27
kaz
1
かつて実際に利用していただけに懐かしい。最西端の運用線区が宇部・小野田線なのだそうだ。1950~1960年代には東急でも運用していたとのこと。事業用車もユニーク。図書館の内容紹介は『大正から昭和に変わる時代に誕生した国鉄17m級電車は、首都圏を中心とした通勤輸送を支え続けた。国鉄17m級電車が活躍した時代や、多様な車両バリエーションを、貴重な写真やイラストで紹介する』。 2022/03/03
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