内容説明
10年間、俳誌「梟」に掲載された「渚男俳句散歩」を、制作年順・四季別に再配列。全120句の鑑賞を通し、豊かに深化していく渚男俳句を俯瞰する。
目次
じゃが薯を植ゑることばを置くごとく
ゆるやかに塔たちてくる春の道
耕すに斑雪浅間は縮織る
片雲やこぼしてゆきし二輪草
空映すところもすこし流し雛
鷹の輪のしぼられてをり坐禅草
ふるさとの山に川みる雪の果
吹き上げて塔の廂に花のいろ
臍の緒を家のどこかに春惜しむ
山住みや山の桜を妻と見に〔ほか〕
著者等紹介
水上孤城[ミズカミコジョウ]
本名・義昭。1950年7月31日長野県上水内郡神郷村南郷(現・長野市)に生まれる。法政大学文学部通信教育日本文学科卒。高校在学中より句作し、加藤楸邨、飯田龍太、矢島渚男に師事。「寒雷」「雲母」「炎環」を経て、「梟」同人。2002年第16回俳壇賞受賞。「NTT東日本―長野」勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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