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内容説明
男性同士の恋愛を軸とした一大エンタテインメント・ジャンルであるBL(ボーイズラブ)。そのBLが、現実の進化を先取りし、ホモフォビア(同性愛嫌悪)や異性愛規範、ミソジニー(女性嫌悪)を克服した社会へと進化することを助けている。第一線で常に新しい表現を模索してきたBLクリエイターたちは、今なにを考えているのか。BLが生まれる初期衝動とは?作品と現実社会との接続は?LGBT差別のない社会になった時、ジャンルは廃れるのか―?気鋭のBL研究家が、作家たちとの対話を通じてその魅力にディープにせまりながら、BLの進化・社会との関係を考察する。
目次
「最終的には、セックスの時に、『俺が受けてもいいよ』っていう『攻』が好きなんです」―漫画家 ヨネダコウさんとの対話
「同性愛の人が恋をして、社会と触れ合っていくというのが描きたかった」―漫画家 中村明日美子さんとの対話
「書き終えた時、一筋の光が見えたんです。真っ暗なトンネルの奥にうっすらと光が見えた」―小説家 岩本薫さんとの対話
「漫画家という作る側に、一生懸命、なろうと思って、なった。それは大変ではあるんですが、作る側にならないとわからん楽しさもある」―漫画家 トウテムポールさんとの対話
「懊悩を抱えているかもしれない読者さんに対して、『エロを欲するのは、なんら恥じることではないっすよ』ということを言いたくて…」―小説家 榎田尤利/ユウリさんとの対話
「自分のネガティヴな部分を、漫画に描くというためのモチベーションに変えないと、きっと潰れちゃう」―漫画家 スカーレット・ベリ子さんとの対話
「『赤い靴』のように、頭の中でイメージがわくと、それを吐き出さないではいられない」―漫画家 石原理さんとの対話
「漫画の主人公にあまりなってこなかった人々の営みの中にも、輝く瞬間は絶対にある。そんな人たちの幸せな瞬間や大事な想いを大切に取り扱いたい」―漫画家 羽生山へび子さんとの対話
「タブーは存在するけれども、それが、ゲイやレズビアンであることに対するタブーではない世界を構築することが重要だった」―作家 C.S.パキャットさんとの対話
「私のBL作品のキャラは最初からゲイです。それが私の萌えだから」―漫画家 よしながふみさんとの対話〔ほか〕
著者等紹介
溝口彰子[ミゾグチアキコ]
大学卒業後、ファッション、アート関係の職につき、同時にレズビアンとしてのコミュニティ活動も展開。1998年、アメリカNY州ロチェスター大学大学院に留学、ビジュアル&カルチュラル・スタディーズ・プログラムでのクィア理論との出会いから、自身のルーツがBL(の祖先である「24年組」の「美少年漫画」)であることに気付き、BLと女性のセクシュアリティーズをテーマにPhD(博士号)取得。BL論のみならず、映画、アート、クィア領域研究倫理などについて論文や記事を執筆。学習院大学大学院/早稲田/法政/明治学院/多摩美術/共立女子/和光大学など複数の大学で講師をつとめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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